F1ハンガリーGP 歴史あるハンガロリンクが総工費100億円超の大改修
来たるF1ハンガリーGPを前に、ハンガロリンクでの大規模改修プロジェクトの一環として、まったく新しいピットビルが公開された。

この豪華な新施設は、F1が昨年7月に同地を訪れてからの間に完成しており、1980年代から使用されていた旧ビルに代わるものとなる。

木曜日に正式にお披露目されたこの改修工事は、「サーキット史上最も重要な変貌」と位置づけられている。総工費は約105億円(7000万ドル)にのぼる。

新しいピットビルには、36のレース用ガレージ、4つのテクニカルガレージ、ピットレーンを見渡すことができる2000人収容のVIPエリアが設けられている。

また、オフィスや記者会見室、厨房、屋上テラスなども新設され、すべての工事はわずか9カ月で完了した。

さらに、ホームストレートの向かい側には、1万平方メートルを超える新設グランドスタンドが建設され、1万人分の観客席に加えて、法人向けスペースや実況ブースも備えている。

スタート/フィニッシュのストレートも再舗装された。これは、パドックとメイングランドスタンドを結ぶ2本のトンネルを新設したため、必要となった措置だった。

スポーツ庁のアダム・シュミット国務書記官は「ハンガロリンクが40周年を迎えるにあたり、この現代的な新たな姿はふさわしいものだと信じている」と語った。

「このサーキットとF1ハンガリーGPは、近年のハンガリーの歴史にとって欠かせない存在となった。イベントは政治的変化の風とともにやってきて、何十年にもわたってF1サーカスのスターたちのお気に入りの舞台として正当な地位を築いてきた」

「F1ハンガリーGPは、ハンガリーで最も観客数の多いスポーツイベントだ。昨年は30万人以上がサーキットを訪れ、その約80%は国外からの来場者だった」

「このイベント開催によるハンガリー経済へのGDP波及効果は、260億フォリント(約74.4億円)を超える。政府がハンガロリンクに投じたすべての1フォリントが、1.5フォリント以上の収益を生み出している」

ハンガリーグランプリ F1 ハンガリーGP ハンガロリンク

ハンガリーは1986年にカレンダーに初登場し、F1が初めて鉄のカーテンを越えて開催された。以来、毎年F1が戻ってきている。

首都ブダペスト近郊に位置するハンガロリンクは、自然のすり鉢状地形に沿ってレイアウトされており、観客はコース全体のさまざまな部分を観ることができる。

サーキット自体のレイアウトは、ここ数十年で大きくは変わっていない。

かつて「パドックの中のモナコ」と評されたこのコースでは、オーバーテイクの機会を増やすために、フロントストレートを延長したり、1コーナーをタイトにする改修、あるいは一部のシケインの除去といった改善が行われてきた。

F1は2030年までハンガロリンクを訪れる予定となっている。

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カテゴリー: F1 / F1ハンガリーGP