フォーミュラE第4世代マシン「Gen4」の技術規則がFIAにより承認
FIA(国際自動車連盟)は6月11日、マカオで開催された世界モータースポーツ評議会の会合にて、フォーミュラEの次世代マシン「Gen4」に関する技術規則を正式に承認した。Gen4は2025年末に導入される予定で、シーズン13から本格的に実戦投入される。

同会合では、2025年に開催されるシーズン12のカレンダーも同時に承認された。

現在、Gen4のレンダリング画像などは公開されていないものの、元F1テストドライバーでWEC(世界耐久選手権)にも参戦していたジェームズ・ロシターが非公開で初期テストを実施しているとされる。

フォーミュラE史上最大の技術革新
今回承認されたGen4は、フォーミュラEの歴史の中で最も大きな技術的飛躍と位置づけられており、その特徴として以下の進化が明らかにされている。

■ 高/低ダウンフォース仕様の2種類の空力パッケージ
■ 常時四輪駆動(4WD)の搭載
※現行Gen3 Evoでは、350kWモード時にのみ一時的に4WDが有効

さらに、最大出力は現行の350kWから600kW(約800馬力)へと大幅に向上。エネルギー回生能力も600kWから700kWへと強化される。タイヤサプライヤーもHankook(ハンコック)からBridgestone(ブリヂストン)に変更されることが決定している。

F2超え、F1に迫るパフォーマンス
パフォーマンスシミュレーションによると、Gen4マシンは特にモナコ市街地コースにおいてフォーミュラ2マシンと同等かそれ以上の速さを記録する可能性があるという。

Envision所属でフォーミュラE元王者のセバスチャン・ブエミは、RacingNews365のポッドキャストで次のように語っている。

「Gen4は“究極のパフォーマンス”を追求したマシンになる。航続距離だけでなく、F2より速い、真に“速いマシン”であることを証明するものだ」

「モナコでは2026年のF1マシンにかなり近づくとも言われている。サイズは今よりも大きく、長くなるけれど、ずっと速くなる」

さらにラップタイムに関しては、「聞いたところによるとモナコで1分15秒から1分18秒あたりになるらしい。これはF2を明確に上回る」とも述べている。




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カテゴリー: F1 / フォーミュラE