アストンマーティンF1代表「エイドリアン・ニューウェイの挑発に設計陣が奮起」

ニューウェイは、アストンマーティンの最先端シルバーストーン本部が最新設備を備えている一方で、シミュレーターと実走データの相関性に課題があると警鐘を鳴らし、「この問題を解決するには実際2年かかるだろう」と語っていた。
しかし、ポッドキャスト「James Allen on F1」に出演したコーウェルは、このニューウェイの発言に設計チームが即座に反応し、むしろ彼の予想を打ち破ることに意欲を燃やしていると語った。
「すべての取り組みは改善できるし、改善する必要がある。そしてそれはエイドリアンも同じ考えだ。彼の素晴らしいところは、我々が目指すべきレベルをしっかり理解していて、非常に高い基準を設定してくれている点にある」とコーウェルは語る。
「私自身も組織内で厳しい基準を掲げている。問題は、どれだけ早くそこに到達できるかだ。2年かかるのか?そんなことはない。エイドリアンは我々を刺激している。ローレンス(ストロール)、フェルナンド(アロンソ)、ランス(ストロール)、私自身も含め、組織の多くの人々が皆、それぞれ高い基準を掲げている」
「競争優位を得るには、どれだけ早く目標を達成できるかが鍵だ。エイドリアンは『これを達成するには2年かかる』と言っているが、設計チームに関わっているファクトリーの皆は『彼を見返してやろう。年単位じゃなく、月単位で実現してやる』と意気込んでいる」

コーウェルとニューウェイは、2004年にマクラーレンとメルセデスという立場で初めて仕事を共にした間柄であり、現在はその関係を再び築きながら、改善に向けてオープンな対話を交わしているという。
「当時一緒に働いたことがあるが、もうだいぶ昔のことだ。ここ2か月、一緒に取り組む中で非常に楽しく仕事をしている。エイドリアンは人事管理やビジネスの組織構造、チーム全体をまとめるといったことには興味がない」
「彼の関心は、レースカーの設計やアーキテクチャ、詳細な検討事項にある。彼も私も業界経験が長く、自分たちの強みと弱みを理解している。お互い率直に話せるのが強みだと思う」
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