F1 無線通信 規制
FIAは、2016年のF1に導入を予定している無線通信規制の詳細を明らかにした。

FIAは“ドライバーは単独かつ独力でマシンをドライブしなければならない”と定めたスポーティングレギュレーション第20条1項をより厳しく施行することを決定した。

FIAの計画の第一段階は今週末のF1ベルギーGPから導入される。F1ベルギーGPからはスタート手順に関する規約が変更される。

2016年にはスタートでクラッチを操作するパドルが1つに限定される。現在は全チームが2つのパドルシステムを使用している。その後、FIAは2017年にスタンダードなクラッチを導入してプロセスをさらに単純化し、ドライバーの判断に委ねる考えだ。

さらに、F1マシンからピットにリアルタイムで送信されるテレメトリーチャンネルを制限する方法も調査されている。“モニタリング”用や必須ではないチャンネルはピットウォールに届かないようになるが、マシン上のメモリーに記録することは認められるという。

以下が2016年から無線で伝えることができるメッセージのリスト。

1.マシンに重大な問題の兆候がみられる(例)パンクやダメージの警告*
2.ライバルのマシンにトラブルの兆候がみられる*
3.マシンを修理、あるいはリタイアさせるためにピットに戻れという指示*
4.マーシャリングに関する情報(黄旗、赤旗、レーススタートの中断、あるいはレースコントロールからの同様の指示)*
5.路面のウエットコンディション、特定のコーナーでオイルやデブリがある*
6.他のドライバーとポジションを入れ替えるための指示*
7.ドライバーのメッセージを確認した報告
8.ラップタイム、セクタータイムの詳細
9.ライバルのラップタイム詳細
10.プラクティスセッションやレース中のライバルとギャップ
11.「ハードにプッシュしろ」や「今プッシュしろ」「誰々とレースをしている」といった内容
12.プラクティスセッションやレース中のトラフィックの警告
13.予選でクリアラップを取るためにマシン間のギャップを伝えること
14.次のピットストップでのタイヤ選択
15.レース中にライバルが何周使用したタイヤセットを履いているか
16.ライバルのタイヤスペック
17.ライバルが選ぶと予想されるのレース戦略に関する情報
18.セーフティカーウインドー
19.チームのドライバーまたはライバルの違反(例)シケインカット、コースオフ、タイムペナルティーの適用等
20.DRS使用の可否
21.DRSの故障への対処
22.次のピットストップでのフロントウイング調整
23.オイルトランスファー
24.ピットインのタイミング
25.ピット入り口や出口での白線やボラード、車検ランプへの注意
26.コースリミットの再確認
27.レースコントロールからのメッセージ伝達
28.マシンのダメージに関する情報
29.残りラップ数
30.プラクティスセッション中のテストシーケンスに関する情報:例えばエアロマッピング
31.気象情報

* 決勝レース日のピットレーンオープンからレースのスタートまでの間、マシンが最初にガレージを出て以降、ドライバーがマシンに乗ってコース上にいる際に伝えることができるメッセージはこれらに限る。

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カテゴリー: F1 / FIA(国際自動車連盟)