トロロッソ・ホンダ vs マクラーレン:直接対決がいよいよ実現!
2018年のF1世界選手権が23日(金)にメルボルンでいよいよ開幕。『トロロッソ・ホンダ vs マクラーレン』の直接対決が実現する。
マクラーレンは昨シーズン限りにホンダとのパートナーシップを解消して今季からルノーにF1パワーユニットを変更。2018年に先駆け、トロロッソとマクラーレンは事実上、F1エンジンサプライヤーを交換する形となった。
2015年にF1に復帰したホンダは、マクラーレンと組んだ3年間で辛酸をなめさせられてきた。もちろん、F1でパワーユニット時代がスタートしてから1年遅れてF1に参戦したホンダのF1エンジンは信頼性とパフォーマンスの両面でライバルよりも劣っていた。
しかし、それだけではなく、ホンダはパートナーであるマクラーレンから屈辱を味わされてきた。2015年のF1日本GPではホンダの関係者が見守るなかでフェルナンド・アロンソから『GP2エンジン』と酷評され、2017年のF1プレシーズンテストでの「エンジンとパワーユニットがクソだ」というアロンソのコメントはAmazonプライムで配信されているドキュメンタリー映像で全世界に配信されている。
マクラーレンは“シャシー性能は優れている”と繰り返しており、今年に入ってからもホンダからルノーにF1パワーユニットを変更しただけでラップタイムは“1秒速くなる”と豪語。ルノーのエンジニアの方がホンダよりも経験があると体制面まで批判している。
一方、ホンダの新たなパートナーとなったトロロッソは、ホンダにF1エンジン開発の“自由”を与えるなど、マクラーレンとは異なるリラックスしたパートナーシップを構築。ホンダものびのびと作業ができていると報じられてる。
F1開幕に先駆けて行われたプレシーズンテストでは、トロロッソ・ホンダとマクラーレンは対照的なテストを実施することになった。昨シーズン後半にエンジン変更が決定し、シャシーに変更を強いられたという点ではトロロッソ・ホンダとマクラーレンの立場は同じ。
だが、トロロッソ・ホンダがトラブルフリーで8日間で多くの走行距離を稼いだのに対し、マクラーレンは信頼性トラブルが多発して全チームで最少の走行距離で終了。過去3年間のトラブルの原因はマクラーレン側にあったのではないかと指摘されるほど酷い有様だった。
しかし、あくまでそれはテストでのことであり、信頼性ではトロロッソ・ホンダがリードしたものの、実際にシーズンがスタートすれば、必要とされるのはスピードだ。
各チームが手の内を隠しているとは言え、マクラーレンはF1バルセロナ合同テストでフェルナンド・アロンソが総合3番手タイムを記録。同じタイヤを装着して出したトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーはアロンソから0.5秒差の総合7番手タイムでテストを終了している。
また、より重要となるレースシミュレーションでは、フェラーリ、メルセデス、レッドブルの3強チーム以降の実力は拮抗。トロロッソ・ホンダはマクラーレンよりもパフォーマンス面でわずかに劣っていた。中団ではハース、ルノー、フォース・インディアが優れたパフォーマンスを見せており、トロロッソ・ホンダとマクラーレンはポイントを目指したガチンコ対決を演じることになるだろう。
ドライバーに関しては、マクラーレンは2度のF1ワールドチャンピオンでグリッドのベストドライバーのひとりであるフェルナンド・アロンソと、そのアロンソと遜色ないスピードをみせた元GP2チャンピオンのストフェル・バンドーンを擁する。一方のトロロッソ・ホンダは、元GP2チャンピオンのピエール・ガスリーとWECチャンピオンのブレンドン・ハートレーという肩書としては張り合えるものの、F1フル参戦は初めてとなる事実上のルーキーを起用。マクラーレンの方に分があるのは確かだ。
自動車メーカー並みのリソースを持ち、ホンダに辛辣な言葉を浴びせ続けてきたマクラーレンはまさに崖っぷちの状況にある。一方、元ミナルディの小規模なリソースでありながらもホンダとの協力体制を強調しているトロロッソ。日本人としてはトロロッソ・ホンダを応援したくなるが、現実はそれほど甘くはないだろう。
ホンダは今シーズン結果を出せば、タイトルを狙うレッドブルにF1パワーユニットを供給する可能性もある。そのため、シーズン中の開発、結果、各陣営のコメントも注目のシーズンとなる。
今後のシーズンを占う上での重要な一戦となるF1開幕戦オーストラリアGPは23日(金)にフリー走行、24日(土)に予選、25日(日)の日本時間14時10分から決勝がスタートする。
カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / マクラーレンF1チーム
マクラーレンは昨シーズン限りにホンダとのパートナーシップを解消して今季からルノーにF1パワーユニットを変更。2018年に先駆け、トロロッソとマクラーレンは事実上、F1エンジンサプライヤーを交換する形となった。
2015年にF1に復帰したホンダは、マクラーレンと組んだ3年間で辛酸をなめさせられてきた。もちろん、F1でパワーユニット時代がスタートしてから1年遅れてF1に参戦したホンダのF1エンジンは信頼性とパフォーマンスの両面でライバルよりも劣っていた。
しかし、それだけではなく、ホンダはパートナーであるマクラーレンから屈辱を味わされてきた。2015年のF1日本GPではホンダの関係者が見守るなかでフェルナンド・アロンソから『GP2エンジン』と酷評され、2017年のF1プレシーズンテストでの「エンジンとパワーユニットがクソだ」というアロンソのコメントはAmazonプライムで配信されているドキュメンタリー映像で全世界に配信されている。
マクラーレンは“シャシー性能は優れている”と繰り返しており、今年に入ってからもホンダからルノーにF1パワーユニットを変更しただけでラップタイムは“1秒速くなる”と豪語。ルノーのエンジニアの方がホンダよりも経験があると体制面まで批判している。
一方、ホンダの新たなパートナーとなったトロロッソは、ホンダにF1エンジン開発の“自由”を与えるなど、マクラーレンとは異なるリラックスしたパートナーシップを構築。ホンダものびのびと作業ができていると報じられてる。
F1開幕に先駆けて行われたプレシーズンテストでは、トロロッソ・ホンダとマクラーレンは対照的なテストを実施することになった。昨シーズン後半にエンジン変更が決定し、シャシーに変更を強いられたという点ではトロロッソ・ホンダとマクラーレンの立場は同じ。
だが、トロロッソ・ホンダがトラブルフリーで8日間で多くの走行距離を稼いだのに対し、マクラーレンは信頼性トラブルが多発して全チームで最少の走行距離で終了。過去3年間のトラブルの原因はマクラーレン側にあったのではないかと指摘されるほど酷い有様だった。
しかし、あくまでそれはテストでのことであり、信頼性ではトロロッソ・ホンダがリードしたものの、実際にシーズンがスタートすれば、必要とされるのはスピードだ。
各チームが手の内を隠しているとは言え、マクラーレンはF1バルセロナ合同テストでフェルナンド・アロンソが総合3番手タイムを記録。同じタイヤを装着して出したトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーはアロンソから0.5秒差の総合7番手タイムでテストを終了している。
また、より重要となるレースシミュレーションでは、フェラーリ、メルセデス、レッドブルの3強チーム以降の実力は拮抗。トロロッソ・ホンダはマクラーレンよりもパフォーマンス面でわずかに劣っていた。中団ではハース、ルノー、フォース・インディアが優れたパフォーマンスを見せており、トロロッソ・ホンダとマクラーレンはポイントを目指したガチンコ対決を演じることになるだろう。
ドライバーに関しては、マクラーレンは2度のF1ワールドチャンピオンでグリッドのベストドライバーのひとりであるフェルナンド・アロンソと、そのアロンソと遜色ないスピードをみせた元GP2チャンピオンのストフェル・バンドーンを擁する。一方のトロロッソ・ホンダは、元GP2チャンピオンのピエール・ガスリーとWECチャンピオンのブレンドン・ハートレーという肩書としては張り合えるものの、F1フル参戦は初めてとなる事実上のルーキーを起用。マクラーレンの方に分があるのは確かだ。
自動車メーカー並みのリソースを持ち、ホンダに辛辣な言葉を浴びせ続けてきたマクラーレンはまさに崖っぷちの状況にある。一方、元ミナルディの小規模なリソースでありながらもホンダとの協力体制を強調しているトロロッソ。日本人としてはトロロッソ・ホンダを応援したくなるが、現実はそれほど甘くはないだろう。
ホンダは今シーズン結果を出せば、タイトルを狙うレッドブルにF1パワーユニットを供給する可能性もある。そのため、シーズン中の開発、結果、各陣営のコメントも注目のシーズンとなる。
今後のシーズンを占う上での重要な一戦となるF1開幕戦オーストラリアGPは23日(金)にフリー走行、24日(土)に予選、25日(日)の日本時間14時10分から決勝がスタートする。
2018年 F1オーストラリアGP スケジュール
3月23日(金) | フリー走行1回目 | 10:00~11:30 | (現地時間 12:00~13:30) |
フリー走行2回目 | 14:00~15:30 | (現地時間 16:00~17:30) | |
3月24日(土) | フリー走行3回目 | 12:00~13:00 | (現地時間 14:00~15:00) |
予選 | 15:00~16:00 | (現地時間 17:00~18:00) | |
3月25日(日) | 決勝 | 14:10~ | (現地時間 16:10~) |
カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / マクラーレンF1チーム