ホンダF1:2020年 第9戦 F1トスカーナGP 予選レポート
ムジェロ・サーキットで行われたF1トスカーナGPの予選で、ホンダのF1パワーユニット(PU)を使用する2台がQ3へ進出した。

アストンマーティン・レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが3番手、アレクサンダー・アルボンが4番手に入り、2列目を確保。スクーデリア・アルファタウリ・ホンダは、ダニール・クビアトが12番手、ピエール・ガスリーは16番手で明日の決勝を迎える。

Q1は非常に僅差の戦いとなり、ガスリーはわずか0.053秒差でQ2進出を逃して16番手に。フェルスタッペン、アルボン、クビアトがトップ10入りしてQ2へと進む。

Q2の1回目のアタックでは、フェルスタッペンが3番手、アルボンが4番手につけ、クビアトはQ3進出へあと一歩の11番手となる。最後のアタックに突破をかけたクビアトだったが、高速コーナーのターン7でコースアウトを喫してタイム更新はならず、12番手で予選を終えた。

気温が高い中での開催が予想される明日のレースですが、アルファタウリ・ホンダは両ドライバーともにスタートタイヤを自由に選択できる結果となった。

Q3でもレッドブル勢は力強い走りを見せ、最初のアタックでフェルスタッペンとアルボンがそれぞれ3番手、4番手につける。フェルスタッペンは、最後となる2度目のアタックで、トップ4入りしたドライバーの中で唯一タイムアップを果たすが、ポールポジションには約0.3秒及ばず、3番手でグリッド確定。アルボンが自己ベストとなる4番手に続いた。

田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日のトスカーナGPの予選は、アストンマーティン・レッドブル・レーシングのマックス選手が3番手、続いてアルボン選手が4番手となり、2台そろって2列目からのレーススタートとなります。特にアルボン選手は予選でのベストリザルトとなる4番手と、レッドブル・ホンダにとってポジティブな結果となりました。一方、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダはクビアト選手がQ2でのミスもあり12番手、ガスリー選手は中団の非常に接近したタイムの中、0.05秒差で惜しくもQ1敗退となるという厳しい結果になりました。ムジェロ・サーキットでのF1レースは初めてとなりますので、どの様な展開になるのか読みに難いところがありますが、まずはきっちりとスタートを決め4台入賞を狙ってレースに臨みます。」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
「今週末、僕らはチームとしてとてもいい仕事ができていると思います。マシンは出だしからいい状態だったので、そこからさらに精度を上げていくことができました。予選ではこれまでで一番メルセデスとの差が近いので満足していますし、僕らより後ろのチームとは差を広げることができています。レースに向けて希望が持てますし、優勝争いの可能性について言うことは難しいのですが、これまでのレースウイークよりも少し自信を感じています。最高速がかなりあるのも、ここではいいことですし、追い抜きの難しいコースではありますが、終盤のセクションにはコース幅の広いロングコーナーがあるので、前についていくペースがあれば違ったラインを取ることができると思います。戦略の面でも、初開催のサーキットなので、レース中に多くの発見があるはずで、明日は路面温度がかなり高くなりそうなので、タイヤについてはなおさらです。メルセデスをオーバテイクするのは決して楽ではありませんが、持てる力をすべて出しきります。このコースが大好きなので、レースを楽しみにしています」

アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
「今日の予選はとても力強い走りができましたし、このサーキットをガソリン搭載量が少ない状態で走るのはとても楽しいです。すごくクレイジーで息をのみながら走行しているのですが、今後もこういうサーキットでレースができればと思います。予選での4番手は僕にとってベストリザルトで、コンスタントに前進できていることをうれしく思っています。スパではいい手ごたえて、モンツァはそれよりさらに改善し、今回またさらに一歩前進できました。もちろんもっとタイムを上げる必要はありますが、徐々に良くなっていますし、Q3でのイエローフラッグがなければもっといいタイムが出せたと思います。フリープラクティスの時点では少し自信が持てない部分がありましたが、いくつかの変更を加えた後はマシンがうまくバランスが取れた感じがして、プッシュし始めることができました。1コーナーまでは距離があるので、明日はまずはきれいにスタートを決めたいです。その後は願わくば、大きな波乱のない、単調で”つまらない”展開になればと思っています。」

ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
「今日は予選に向けてセットアップを煮詰めていくことができ、まずまずの一日になりました。昨日の手ごたえがあまりよくない中でエンジニアが僕のドライビングスタイルに合わせるために、いい仕事をしてくれました。それでも予選Q2の2回目のアタックではコンマ数秒上げなければいけないと思っていたので、あまり失うものがない中で7コーナーを全開で行くなど、あらゆることにトライしました。明日は12番グリッドからのスタートですが、ここからでも十分勝負になります。全員にとって初めてレースをするトラックですので、あらゆるチャンスを逃さずに走ることが大切になります。」

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
「レースウイークを通じてすべてが順調に進んでいただけに、今日はフラストレーションのたまる結果となりました。フリー走行でもマシンはよく、予選ではエンジンを少しプッシュしました。それもあり、2回ほどフィニッシュラインの手前でエネルギーを使い果たしてしたため、0.1秒以上タイムをロスしてしまいました。結果的に、わずか0.05秒差でQ2を逃しました。このコースで後方からのスタートというのはよくない結果であることは明らかですし、ここまですばらしい形で進んでいただけに残念です。僕らは予選をうまくまとめられませんでしたし、最悪のタイミングで小さなミスを犯してしまいました。実際はもっと速いということは分かっているので、ばん回する方法を見つけ出さなければなりません。明日はポイント獲得を目指してがんばります」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1