レッドブル
レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、2016年のエンジン供給契約がないまま9月末になった今、レッドブルが危機的状況にあると述べた。

現在のサプライヤーであるルノーは、ロータスを買収することで基本合意したことを発表。ルノーと袂を分かつ予定のレッドブルは、2016年に競争力のあるパワーユニットを確保できなければF1を撤退するとの脅威を示している。

メルセデスは、ライバルであるレッドブルへエンジン供給を行わないと明言しており、2016年の選択肢はフェラーリしか残されていない。

しかし、レッドブルが、フェラーリのワークスチームとまったく同じエンジンを手に入れられる可能性は低いと見られており、ソフトウェアや燃料、潤滑油などの最新開発やアップグレードをワークスチームと同時に受け取ることはないとみられている。

今年、フェラーリはザウバーにパワーユニットを供給しているが、例えば、F1カナダGPでセバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンが載せたアップデートをザウバーはF1ベルギーGPまで待たなければならなかった。これはエンジン交換のタイミングや4基という限られた基数制限があることも関係しているが、カスタマーチームがワークスチームと同じタイミングで最新型エンジンを搭載できるかどうかは保証されていない。

もうひとつのカスタマーであるマノー・マルシャは、1年落ちのフェラーリエンジンを載せているが、これは極端な例と言える。さらにマノー・マルシャは2016年にメルセデスパワーに載せ替えると見られている。

フェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネは、どのような契約が話し合われているのかを具体的に語るのは拒みつつ「ご存知の通り、オファーがあり、そのオファーは彼らのニーズにマッチしている。これ以上のことは言えない」とだけ述べた。

しかし、レッドブルとしては、2016年マシンの開発のためにもできるだけ早く契約をまとめたいところであり、契約するエンジンは“最高級品”でなければならない。

クリスチャン・ホーナーは「状況は極めて危機的だ。ここに座っている今、我々にはエンジンがない」と鈴鹿でコメント。

「我々にとって重要なのは、最高級品のエンジンを手に入れることだ。まず何よりも、現在のサプライヤー(ルノー)との状況を結論付ける必要がある。しかし、私が思うにディートリッヒ(マテシッツ)は状況をかなり明確化しているはずだ」

レッドブルのジュニアチームであるトロ・ロッソもルノーエンジンを失えば代わりが必要となる。来年のマシン開発が進む中、両チームとも搭載するエンジンを知る必要があるものの、クリスチャン・ホーナーはトロ・ロッソの方が状況は危機的だと明かした。

「我々はすでに遅れている。かなり遅い。トロ・ロッソに関してはレッドブル・レーシング以上に危機的だ。2週間前もすでにまずかった・・・我々は非常に遅れている」

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング