アルファタウリ・ホンダF1のチーム代表を務めるフランツ・トストは、ハースF1でデビューを果たすニキータ・マゼピンがF1でキャリアを築く可能性について懐疑的だ。ロシア出身のニキータ・マゼピンが、今年、ハースF1でデビューできるのは、ロシアの科学企業ウラルカリを所有する父親のドミトリー・マゼピンの惜しみない支援によるものであることは周知の事実だ。
ニキータ・マゼピンは、父親の寛大な財政的支援によってモータースポーツのジュニアランクを登ることができたが、有能な才能を発揮すると同時に、コース内外でトラブルメーカーとしての評判も築いている。2016年、ヨーロッパF3選手権のハンガロリンク大会では、ニキータ・マゼピンはライバルのカラム・アイロットに走行を妨害されたとしてカラム・アイロットと口論となり顔面を殴打して出場停止処分を受けた。また、昨年末には車の中で女性の胸を触ろうとしている動画をInstagramに公開して大炎上。F1関係者の中にも解雇を求める声が挙がった。F1で多くの若い才能を育て上げてきたフランツ・トストは、ニキータ・マゼピンのジュニアカテゴリーでの彼の気質と性格を観察し、当初から最高レベルでレースをするための重要な要素に疑問を抱いている。「もちろん、私は再び残忍になり、牛から虎を作ることはできないと言うことができる!」とフランツ・トストは Auto Motor und Sport に語った。「結局、それは常にドライバーがどれだけの脳を持っていて、コックピットでスイッチを入れられるかに依存する」そして、フランツ・トストは、ニキータ・マゼピンにはインテリジェンスが欠けていると考えている。「モータースポーツでの私の長い時間のなかで、最終的に、知的で、自分たちがなぜそれをしているのかを知っているドライバーだけが勝つことが分かった。彼らはそれに応じて行動する」フランツ・トストは、角田裕毅、ミック・シューマッハ、ロバート・シュワルツマンを次世代の有望なドライバーといて名前を挙げた。「現在、本当に素晴らしい若いドライバーが何人かいる。ミックと裕毅に加えて、ロバート・シュワルツマンもいる」とフランツ・トストは語った。「私は3人のドライバーを非常に高く評価している。この世代がF1の未来を決定するだろう」