トヨタは、大幅な赤字に関わらずF1撤退について否定した。トヨタ自動車は22日、2009年3月期決算の業績予想を下方修正し、1,500億円の赤字を発表した。しかし、渡辺捷昭社長は「当面はコスト削減を考えつつ戦っていく」と改めてF1継続の意向を示した。11月時点では6,000億円の営業黒字になるとしていたトヨタだが、新車販売の低下に急激な円高も重なり、収益が悪化した。トヨタはすでに請負仕事、生産、役員のボーナスを含む賞与の削減を行っている。
渡辺社長は「経営環境は、かつてない緊急事態に陥っている。残念ながら、底が見えない」としながらも、「モータースポーツに関心ある若者も世界中に多く、大事にしていきたい」とF1撤退を否定。しかし、「今のレベルでやっていくことは大変厳しい」と、F1にかかるコスト削減の必要性を訴えた。今月5日には、ホンダが9年間にわたるF1活動からの撤退を発表している。関連:トヨタ、F1撤退を正式発表 - 2009年11月4日