トロロッソ・ホンダの2019年F1マシン『STR14』は、最新版のレッドブルのシャシーではなく、今季マシンの『レッドブル RB14』がベースとなるようだ。レッドブルのジュニアチームであるトロロッソは、2019年にレッドブル・レーシングがホンダのプロジェクトに参加する準備を進めていくなかで、1年間実験的な役割を担いながらホンダのワークスエンジンを搭載した。
2019年からはレッドブルとトロロッソが同じホンダのF1パワーユニットを使用することで、レッドブル・テクノロジーを介して2チーム間で多くのパーツが共有されることになる。トロロッソのチーム代表フランツ・トストは「同じエンジンを使用することで多くの相乗効果がある。トロロッソは、レッドブル・レーシングのギアボックス、完全なリアサスペンションとフロントサスペンションのエレメントや他のパーツを使用することになる。我々はリソースをセーブできるし、パフォーマンスの向上を期待している」と語っていた。すなわち、論争となっているハースとフェラーリと同様なコンセプトがレッドブル系チームに適用されることになるが、新しい空力レギュレーションが導入される2019年のF1シーズンでは、レッドブルの2つのチームでまったく同じ4台のマシンがグリッドに並ぶことはないようだ。Motorsport-Total は「トロロッソは、ほぼ2018年シーズンのレッドブル RB14で2019年シーズンを争うことになる」と報道。「つい最近、3台のトラックで英国からファエンツァのファクトリーにRB14のパーツが納入された。現在、トロロッソはそれらから2019年F1マシンを製造している」このコンセプトに不満を抱いたテクニカルディレクターのジェームス・キーは、トロロッソからマクラーレンへの移籍を選んだ。ジェームス・キーが2019年のどのタイミングでマクラーレンでの仕事を開始するかは明らかになっていないが、マクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウンは、ジェームス・キーが2020年F1マシン『MCL35』の“生みの親”になり、ゼロから開発に携わることになることを示唆している。レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、レッドブルの総帥ディートリッヒ・マテシッツの指示に基づいて、チームの労働力を相乗的に活用するコンセプトを開発するよう指示された際にジェームス・キーが取り残されたと説明。そして、今後はトロロッソにテクニカルディレクターを座を置く必要はないと述べた。「人員の数という点で、ファエンツアにミルトーンキーンズとほぼ同じテクニカルチームを置くべきではない」とヘルムート・マルコは説明する。「それ以来、我々は現在まで実装の過程にあるコンセプトを考えてきた。1つの問題はジェームス・キーがそのコンセプトにあまり納得していないことだった。結局のところ、我々は彼なしでより簡単に進められるような最終的な解決策に到達した」「そのポジションが埋められることはない。レッドブル・レーシングの新しいコンセプトでは、その意味でのテクニカルディレクターはもはや必要ではない」その結果、レッドブルのチーフテクニカルオフィサーを務めるエイドリアン・ニューウェイが、レッドブル・レーシングとトロロッソの両方の技術面を統括していくことになる。トロロッソ・ホンダは、2019年にダニール・クビアトとアレクサンダー・アルボンという新しいドライバーラインナップを採用。トロロッソの2019年F1マシン『STR14』の発表について、フランツ・トストは「第7週(2月中旬)の発表を計画している。現在、発表に関する様々なシナリオが議論させている」と語っている。
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