2019年のF1世界選手権 第5戦 スペインGPの決勝が5月12日(日)にスペイン・バルセロナのカタルニア・サーキットで行われ、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝。バルテリ・ボッタスが2位に続いてメルセデスが5戦連続で1-2フィニッシュを達成した。ホンダ勢は、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが3位表彰台、ピエール・ガスリーが6位入賞。トロロッソ・ホンダのアレクサンダー・アルボンが9位入賞、ダニール・クビアトは惜しくも11位でレースを終えた。
今回のF1スペインGPにピレリはC1(ハード/ホワイト)、C2(ミディアム/イエロー)、C3(ソフト/レッド)と最も硬いレンジのタイヤを持ち込んでおり、決勝ではハードもしくミディアムのいずれか1セットを使用されなければならない。キミ・ライコネン、ランス・ストロール、ニコ・ヒュルケンベルグ、ウィリアムズの2台がミディアムタイヤをスタートタイヤに選択。それ以外のドライバーはソフトタイヤでスタート。気温20.1℃、路面温度41.9℃、非常に風が強いドライコンディションで66周の決勝はスタート。ホールショットを奪ったのは2番グリッドスタートのルイス・ハミルトン。2番手にバルテリ・ボッタスが続き、マックス・フェルスタッペンがバトルのなかで3番手に順位を上げ、2台のフェラーリ、ピエール・ガスリーと続く。ランド・ノリスが16番手まで順位を落とし、アレクサンダー・アルボンが10番手に順位を上げる。7周目にアントニオ・ジョビナッツィがハードタイヤに交換する。ルイス・ハミルトンがファステストを連発してリードを3秒以上に広げる。4番手のセバスチャン・ベッテルはオープニングラップでフロントタイヤにフラットスポットを作っており、5番手のシャルル・ルクレールの方がペースはありそうだが、チームオーダーは出されない。3番手のマックス・フェルスタッペンには有利な展開だ。12周目、ようやくフェラーリが順位を入れ替える。マックス・フェルスタッペンとシャルル・ルクレールのペースは同程度だがこの時点で4.4秒差がついている。フェルスタッペンと2番手のバルテリ・ボッタスとの差も4秒程度だ。19周目に早くもルイス・ハミルトンがウィリアムズ勢を周回遅れにしていく。5番手のセバスチャン・ベッテルのペースは伸びず、後ろのピエール・ガスリーとの差は4秒以内にまで縮まっている。20周目にセバスチャン・ベッテルがピットイン。ミディアムタイヤへの交換にやや時間がかかり、アレクサンダー・アルボンの後ろの10番手でコースに復帰する。翌周には3番手を走行していたマックス・フェルスタッペンが新品のソフトに交換。2ストップが確定。ガスリーの後ろの5番手でコースに復帰する。22周目に9番手を走行していたダニール・クビアトがミディアムに交換して17番手でコースに復帰する。23周目にはピエール・ガスリーがミディアムタイヤに交換してアレクサンダー・アルボンの後ろの9番手でコースに復帰する。さらに翌周にはケビン・マグヌッセンがミディアムに交換。2周前のクビアトのピットインをカバーして前でコースに復帰する。26周目にシャルル・ルクレールがハードタイヤに交換してベッテルの前でコースに復帰。アレクサンダー・アルボンもミディアムに交換。ピレリが予想するソフトタイヤの寿命であるこの周の周辺には多くのドライバーがタイヤ交換を行う。27周には2番手を走行していたバルテリ・ボッタスがミディアムに交換してフェルスタッペンの1.4秒前の2番手でコースに復帰。翌周にはトップのルイス・ハミルトンがミディアムタヤに交換してトップで復帰。2番手のボッタスとの差は10秒もついている。4番手のシャルル・ルクレールと5番手のセバスチャン・ベッテルが1秒以内で走行。二人のタイヤは異なり、セッテルの方が軟らかいタイヤを履いているが、フェラーリはルクレールを前に留めている。抜きにくいカタルニア・サーキットだけあり、ほぼ順位に変動はないままレースは折り返し地点を迎える。37周目にニコ・ヒュルケンベルグがピットに入り、全マシンが1回目のピットインを済ませる。ここでようやくフェラーリがセバスチャン・ベッテルを前に出す。3番手のフェルスタッペンとの差は11秒まで広がっている。41周目にセバスチャン・ベッテルがミディアムタイヤに交換。ピエール・ガスリーの後ろでコースに復帰するが、すぐにオーバーテイクして5番手に浮上する。44周目にマックス・フェルスタッペンがミディアムタイヤに交換。シャルル・ルクレールの5.7秒後方の4番手でコースに復帰。ハードタイヤのルクレールが1ストップの場合はコース上で抜かなければならない。45周目に2番手のバルテリ・ボッタスがピットンしてソフトタイヤに交換。直後にランド・ノリスとランス・ストロールが接触してグラベルで停止。セーフティカーが導入され、トップのルイス・ハミルトンを始め、まだピットインを行っていなかった2ストップのドライバーがこのタイミングでピットイン。シャルル・ルクレールもピットインを行い、ベッテルの後ろでコースに復帰する。2台とも入賞圏内にいたトロロッソ・ホンダはダブルピットストップに失敗。アレクサンダー・アルボンが大きくタイムを失って11番手に順位を落とす。残り14周でセーフティカーが戻り、各マシンのギャップが縮まった状態でレースは再開。7・8番手のハース同士が軽く接触してケビン・マグヌッセンが前に出て、さらにピエール・ガスリーに襲い掛かるが、なんとかガスリーは抑えきる。ルイス・ハミルトンは、ファステストラップを記録して1秒程度まで縮まっていた早くも2番手のボッタスとの差を4秒にまで広げる。59周目にカルロス・サインツが1コーナーでロマン・グロージャンを抜いて8番手浮上。母国の観客を沸かせる。62周目にはダニール・クビアトがグロージャンを抜いて9番手に浮上。アレクサンダー・アルボンもグロージャンの1秒以内に入るが、追い抜けずチェッカー。優勝はメルセデスのルイス・ハミルトン。通算76勝目、今季3勝目、スペインでは3年連続の勝利、さらにファステストラップポイントも獲得し、ドライバーズランキングのトップに返り咲いた。2位にもバルテリ・ボッタスが続き、メルセデスが開幕から5戦連続で1-2フィニッシュを達成。そして、3位にはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが入り、開幕戦以来となる今季2度目の表彰台を獲得した。4位はセバスチャン・ベッテル、5位はシャルル・ルクレールとフェラーリ勢。6位はレッドブル・ホンダのピエール・ガスリー、7位はケビン・マグヌッセン、8位は母国グランプリのカルロス・サインツ、9位はトロロッソ・ホンダの...
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