ルノーのF1チーム代表を務めるシリル・アビテブールは、2021年に予定されている予算キャップが導入されれば、F1のトップチーム勢は余剰人員の解雇を迫られることになり、小規模チームの助けになると考えている。現在、メルセデス、フェラーリ、レッドブルは膨大なリソースのおかげで明らかな優位性を持っているが、シリル・アビテブールは、今後のコスト制限の導入が状況を変える可能性があると考えている。
シリル・アビテブールは、現在のルノーの予算規模は3強チームとのギャップを縮めるには十分に大きくはないが、彼らにとってチームの人員を削減することは“大きな頭痛”をもたらす困難になると考えている。「我々は最終的に対抗したいと思っているチームに対してリソースが大幅に不足していることは把握している。だが、ある時点で予算上限のようなものが開始されることもわかっている」とシリル・アビテブールはコメント。「我々はリソースを削減しなければならないことをわかっているので、積み重ねることに意味はない。今後、失わなければならないかもしれない人員を雇用するのはある意味で最も職業上の道義に反した行為だ」「我々はF1がマニュファクチャラーチームに期待する転機を迎えようとしている。そのため、我々は現状にとどまることを受け入れる必要がある。そのため、今後2年間で我々のリソースは不利になると言える」「だが、将来について考えることに気を散らす必要がないことは我々の利点だ。我々はレースに集中することができるし、我々よりもはるかに大きなチームのマネジメントに大きな混乱を招くことになる余剰人員の解雇についての計画を考える必要はない」「長所と短所がある。私は不平ばかり言っているわけではない。我々には計画があり、それを実行していく」ルノーは、2016年にワークスチームとして復帰して以降、エンストンの事業に多大な投資をしてきた。シリル・アビテブールは、2019年向けたチームの努力が成果を挙げ、大きな違いを生み出すことを強く望んでいると語る。「我々が目にしているゲインを見ることができなければ、心配または神経質になると思う」とシリル・アビテブールは自信をみせる。「だが、我々は慎重である必要がある。他チームが得ているゲインはわからないが、我々が至るところで感じているエネルギーは、私の自信、そして、チームの自信とポジティブな考え方から来ている」「グループの人々は協力し、お互いを理解しあっている。多くの雇用によってヴィリーではようやく安定性と加速が実現している。その全てが来年について懸念ではなく自信と楽観主義を与えてくれている」