レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、2021年の導入に向けて引き下げられた予算上限は、レッドブルには有利に働かないとし、土壇場の変更から最も恩恵を受けるのはマクラーレンだと考えている。先週、2021年にむけてF1レギュレーションの内容が変更されることが決定。予算上限は当初の1億7500万ドルから1億4500万ドルに引き下げられ、2020ねんから2021年にかけてF1マシンの開発は大幅に凍結されることになった。
レッドブル・テクノロジーズが開発を行っているレッドブル・レーシングとアルファタウリ・ホンダにとってルール変更がもたらす結果は明らかだとヘルムート・マルコは語る。「アルファタウリはそれらの金額をまだ達成していないが、レッドブル・レーシングは論理的に縮小する必要がある」とヘルムート・マルコは Auto, Motor und Sport に語った。ヘルムート・マルコは、2つのルール変更から最も恩恵を受けるのはマクラーレンだと考えている。マクラーレンは予算上限には達しておらず、その影響で多くの人員を削減する必要はない。また、メルセデスのF1エンジンの切り替えにも利点があるとヘルムート・マルコは考えている。「この動きによって、マクラーレンは特定のパーツの凍結と他のチームが禁止される開発領域への対処に関するいくつかのルールを回避することができる。現時点では、いくつかの抜け穴がある」とヘルムート・マルコは述べた。それでも、ヘルムート・マルコは、マクラーレンがすぐに競争力を上げるとは考えていないと語る。「マクラーレンは近づいてきている。彼らには素晴らしい人材と自由に使える技術施設がある。それに2021年からは競争力のあるエンジンを手に入れる。だが、それらは一夜では起こらない」