レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコが、ニコ・ヒュルケンベルグのレッドブル・ホンダ加入報道の舞台裏を語った。昨年、ルノーF1チームのシートを喪失したニコ・ヒュルケンベルグだが、シーズン中にレッドブル・ホンダ加入が噂された。報道では、ニコ・ヒュルケンベルグ側からレッドブルのヘルムート・マルコに何度か接触があったと伝えられていたが、ヘルムート・マルコはその真相を明かした。
「イニシアチブはヒュルケンベルグからきた」とヘルムート・マルコは Motorsport-Total.com に語った。F1カナダGPあたりで、ニコ・ヒュルケンベルグが成績不振のピエール・ガスリーに代わってシーズン途中にレッドブル・ホンダに加入するとの噂が広まった。当時、ヒュルケンベルグはその報道は“フェイクニュース”だと否定し、ヘルムート・マルコも“完全にナンセンス”だと却下していた。しかし、レッドブルがピエール・ガスリーの後任を探していたのは事実だった。「当時、アルボンがどう化けるかはわからなかった。我々はオープンなままだった」とヘルムート・マルコは認める。そして、8月中にニコ・ヒュルケンベルグとレッドブルとの間で接触があった。だが最終的にトロロッソのアレクサンダー・アルボンがピエール・ガスリーに代わってトップチームに昇格している。「アルボンの昇格により、ヒュルケンベルグが我々と一緒にいるための場所がないことは明らかだった」とヘルムート・マルコは語る。すでに9月にはニコ・ヒュルケンベルグのレッドブル・ホンダ加入のドアは閉ざされているように見えたが、まだ2020年のシート獲得の可能性はあった。レッドブルはヒュルケンベルグというドライバーを“扱いやすい”と表現していた。ニコ・ヒュルケンベルグ自身も9月末にはレッドブルからオファーがあれば“ノーとは言えない”と認めていた。だが、その時点ですでにニコ・ヒュルケンベルグのF1キャリアが終わりに近づいているのは明らかのように見えた。レッドブルは若い才能を推進するという原則に忠実であり、最終的に2020年のドライバーとしてアレクサンダー・アルボンとの契約を延長している。「我々はここまでジュニアチームから自分たちのドライバーを連れてきたいたし、もちろん、ジュニアたちは我々と一緒にいれば、多くの安全があることを知っている。F1に入るための非常に大きなチャンスがある」とヘルムート・マルコはレッドブルのジュニアプログラムを擁護する。「外部から誰かを連れてくることはないとは言いたくない。だが、それにははるかに優れていなければならない」