レッドブル・ホンダは、苦戦を強いられているフェラーリではなく、チャンピオンシップリーダーのメルセデスに照準を定めている。レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、F1オーストラリアGPは新たにホンダのF1エンジンを搭載したレッドブル・レーシングに競争力があることを示したと語る。
「レースを通してエンジン側に一度も警告が表示されなかったのは今後に向けて励みになることだ。燃費からパワー、バッテリーなど、全てのものがずっと問題なかった」とヘルムート・マルコは Speed Week にコメント。F1オーストラリアGPではレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが3位表彰台を獲得し、ホンダにとって2008年のF1イギリスGP以来、2015年のF1の復帰以降では初となる表彰台をもたらした。レッドブル・レーシングのF1チーム代表クリスチャン・ホーナーは「ホンダの山本さんは表彰台の下で涙を浮かべていたよ」と明かした。実際、メルボルンではレッドブル・ホンダは、冬季テストの結果から明確な優勝候補と目されていたフェラーリよりも優れているように見えた。「我々はメルセデスまでの距離をそれなりの範囲内に保っていた」とヘルムート・マルコはコメント。「今、我々は後ろにいるフェラーリのことは見ていない。我々にとって目指しているのは常に1位であり、我々は前を見ている」ヘルムート・マルコは、マックス・フェルスタッペンの堅実な走りによる3位獲得のおかげで、レッドブル・ホンダのタイトル獲得の望みはまだ生きているとさえ語る。「マックスは非常に順調なシーズンのスタートを切った。最適な結果を達成して、ポイントを獲得することことこそがタイトルを獲得する方法だ」「我々のクルマがあれば、彼はタイトルを争うことができるだろう。絶対にね」しかし、そのためにはレッドブルはマシンを改善させる必要があるとヘルムート・マルコは認める。また、昨年までは非力なルノーのF1エンジンのためにダウンフォースを減らしてトップスピードを高めるマシン設計を強いられてきたが、ホンダのF1エンジンのパワーのおかげでダウンフォースを重視したマシン開発を進めることができると語る。「我々は3位よりも上位を望んでいる」とヘルムート・マルコはコメント。「だが、チームは順調に進んでいる。ペースについて話せば、我々はハミルトンと対等だった」「今後、我々はできる限り早くにシャシーに取り組んでいかなければならない。我々にはもっと多くのダインフォースが必要だ。近年、我々は可能な限りダウンフォースを少なくして、ドラックが大きすぎないクルマを製造してきたからだ。だが、もうそこは問題ではない」
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