レッドブルとルノーが、トロ・ロッソとのF1エンジン契約を解消することで基本合意したと報じられている。マクラーレン、ホンダ、ルノー、トロ・ロッソ&レッドブルが絡んだ2018年のF1エンジンを巡る“複雑な状況”は早ければ今週中にも決着がつくとも言われている。
Sky Sports のマーク・ヒューズは「レッドブルとルノーの両方に近い情報源によると、エンジン交換の実現について原則的に合意されているが、詳しい契約条件はまだ落とし込まれていない」と同サイトのコラムで述べた。報じられているところでは、ルノーは今回の交渉で優位に立っており、トロ・ロッソとの契約解消の条件としてカルロス・サインツの獲得をレッドブルにオファーしているという。ルノー・スポールF1のマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは「我々の立場は明らかだ。契約はサインされている」と AutoHedbo のインタビューで述べていた。「レッドブルが、トロ・ロッソとのこの契約を解消したいのであれば、何らかのかたちで好条件を提供しなければならない。我々はそのオプションも含めて交換の可能性を検討する用意はできている」だが、トロ・ロッソとルノーの契約解消の合意が事実だとしても、まだそれは全体のなかの一部に過ぎない。ルノーの供給枠が空くことで、マクラーレンはルノーのエンジンを確保することが可能になる。だが、それにはまずホンダと契約解消で合意に至らなければならない。マクラーレンとホンダは2024年まで契約を結んでいるとされ、マクラーレン側から一方的に契約解消を申し出た場合、違約金が発生することになる。その交渉が決裂した場合、最も可能性が低いが、ホンダは2018年にマクラーレンとトロ・ロッソの2チームに供給するというシナリオも残って入る。そもそも、ホンダのトロ・ロッソへの供給は、ザウバーとの計画が白紙化された際に浮上している。マクラーレンとホンダの契約解消が成立したら、次はマクラーレンとルノー、トロ・ロッソとホンダがそれぞれ2018年の供給について合意に至る必要がある。ホンダ側は否定しているが、トロ・ロッソ&レッドブルはスポンサーとしての財政支援をホンダに求めるかもしれない。マクラーレンは、今週中に2018年の決断を下すとしており、それをきっかけにその他のピースが動くことになるかもしれない。
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