ポルシェは、FIA 世界耐久選手権(WEC)のLMP1クラスから撤退するが、計画されていたLMP1エンジンの開発作業を継続している。しかし、F1参戦の噂には沈黙を貫いている。ポルシェは、今シーズン限りでプロトタイプスポーツカーでのレースから撤退し、2019/20シーズンから参戦するフォーミュラEに焦点を移行していく。
その一方で、ポルシェは2021年の新しいF1エンジンレギュレーションにも関心を持っており、LMP1チームの監督を務めたアンドレアス・ザイドルは、F1エンジンの会議に参加している。ポルシェは、LMP1からの撤退を発表した時点で、すでに新型LMP1エンジンの開発に4か月を費やしていた。そして、30名がヴァイサッハの拠点でまだこのプロジェクトに取り組んでいる。「LMP1を継続することになった場合、新しいエンジンを造らなければならないことは明白だった。我々の4気筒エンジンが限界に達していることはわかっていた」とポルシェ LMP1担当副社長のフリッツ・エンツィンガーはコメント。「我々は4月に6気筒エンジンの開発を開始した。当然のことながら、我々はそれを完成させたいと思っている」「我々はそれをやっていくことになる。完全なエンジンを開発する義務はないので、最初は単気筒エンジンになるだろう」そのプロジェクトは将来的にF1に参戦する計画の一部になるかと質問されたフリッツ・エンツィンガーは「そのような指示はない。今はこれ以上のことは言えない」ポルシェのオリバー・ブルーメ社長は、エンジンプロジェクトは、主に同社の将来の市販車の研究開発に焦点を置いたものだと強調する。ポルシェは、LMP1エンジンですでに40%以上の熱効率を達成しているが、今年初めにメルセデスがダイナモでF1エンジンで到達した50%を目標としていると理解されている。オリバー・ブルーメは「F1についてコメントするつもりはない」と述べた上で、ポリシェのモータースポーツの将来については“多くの解釈”があると付け加えた。「今のところ、我々はフォーミュラEに集中している。ポルシェでは、会社に過剰なストレスを与えないように常に1つのことに集中するようにアドバイスしてきた」「ヴァイサッハには新しい設計部門に直接接続されt新しい風洞があり、モデルは常に風洞を参照しながらテストされている。ドライブトレインテストの新しい部門も近い将来に建設されるし、エレクトロニクスを統合した部門を構築している」「10年前にヴァイサッハを見た人はもはや認識できないだろう」ポルシェのエンジンチームは、親会社のフォルクスワーゲン・グループから支援を受けており、元フォルクスワーゲンWRCでエンジン責任者を務めたドナタス・ヴィッチェルハウスもプロジェクトに関わっていると Autosport は報じている。しかし、ドナタス・ヴィッチェルハウスは現時点でモータースポーツで使用するための開発という話はないと語る。「我々は将来の市販車スポーツカーのための燃焼システムをテストするために単気筒エンジンの開発から開始している」「それがモータースポーツで使われるかどうかはその次の話となるし、現時点で議論されていない」「このようなシステムはすでにレースで使用されているが、我々はさらに効率化を図っている。それは我々は常に成功を収めてきたことだ」
全文を読む