セルジオ・ペレスは、レッドブルのF1マシンでの最初の経験で、前任者がマシンの設計に適応するのに苦労した理由がわかったと語る。今週、セルジオ・ペレスはシルバーストンでレッドブルのF1マシンを初体験。2年落ちのRB15で多くの走行距離を重ねるとともに、チームメイトのマックス・フェルスタッペンとともに2021年F1マシン『RB16B』のシェイクダウンを実施した。
マックス・フェルスタッペンの以前のチームメイトであるピエール・ガスリーとアレクサンダー・アルボンは、フェルスタッペンのペースに匹敵することができなかった。レッドブルのF1マシンは“ハイレーキ”コンセプトを採用しており、“ピーキー”もしくは“神経質”と表現されており、フェルスタッペンしか乗りこなせていなかった。事前にレッドブルのファクトリーでシミュレーターで作業し、丸一日RB15に乗ったセルジオ・ペレスは、レッドブルのF1マシンは、これまで自分が経験してきたマシンとは非常に異なる“ビースト”だと認める。ペレスはこれまでザウバー、マクラーレン、フォース・インディア~レーシング・ポイントを乗り継いできている。「かなり異なっている。すでに違いを見分けることができている」とセルジオ・ペレスは語った。「マシンのフロントエンドの強さなどを感じることができるし、それらはマシンやシミュレーターにとびればすぐにわかることだ。かなり早くに気づくと思う」「すべてのドライバーがマシンに適応できない理由はわかった気がする」「すでにそこを見極めることができている。タイムに関して言えば、マシンをどの位置にセットアップするか、どこから最後のコンマ数秒を絞り出すかを正確に知る必要があると思う」「それはマシンでの経験、それを最大限に活用する方法を学んできたことよってもたらされる。それを完全に理解したときに初めて掴めるものだ。あまり長くはかからないことを願っている」ピエール・ガスリーもアレクサンダー・アルボンもトロロッソのF1マシンしか経験せずにレッドブル・レーシングへと昇格した。ガスリーは1年、アルボンはわずか12戦での昇格だった。さらに詳しい説明を求められたセルジオ・ペレスは、前任者のアレクサンダー・アルボンとマシンのハンドリングについて話しさえしたと語る。「非常に独特のドライビングスタイルを必要とするマシンだ。かなり特有だ。でも、スーパーカーだ」「彼は以前のマシンを運転しているし、ドライバーとして僕がマシンに乗り込んだときに彼が何を話していたのかはすぐに理解できた。これはレッドブルの最大の強みの1つだけど、困難にしている部分の1つでもある」レッドブル・レーシングは、RB16Bのシェイクダウンの情報をまったく公開しておらず、セルジオ・ペレスもフィルミングデーの走行制限によってわずか10周程度の走行に限られたが、それでもポジティブな印象を得たと語る。「今日はフィルミングデーなので、マシンで快適に過ごせるようにすることが重要だった」とセルジオ・ペレスは語った。「すでにそこに可能性があることをある程度見ることができる。いくつかの違いを見つけることもできた」「テストタイヤなどで使用しているので結論を出したくはない。でも、マシンに良いポテンシャルがあることがわかっている」