F1公式サプライヤーのブリヂストンは、2008年F1第2戦でのタイヤのパフォーマンスをレポート。マレーシアGPではハードとミディアム・コンパウンドのポテンザタイヤを供給した。マレーシアではバラエティーに富んだタイヤ戦略が使われた。レースを完走したドライバーの全員が燃料補給やタイヤ交換のために2回のピットストップを行っているが、2種類のコンパウンドを使う順番はそれぞれのドライバーのパフォーマンスや好みによって異なった。
気温が急上昇したにも関わらず、どちらのコンパウンドのタイヤも力強いパフォーマンスを発揮した。この季節特有の雨が降る怖れもあったが、最終的には雨は降らず、ウェット及びエキストリームウェット・タイヤは今回のレースでは使われなかった。優勝は、ハード・ハード・ミディアムのタイヤ戦略で戦ったキミ・ライコネン(フェラーリ)。レースの最速ラップタイムをニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)が、ミディアム・コンパウンドで55周目に記録した1分35秒366。次回のF1グランプリは、4月4日から6日までバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催されるガルフエアバーレーンGP。タイヤは、ミディアム及びソフトが使われる予定だ。浜島裕英 (株)ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長「今回も気温の高いレースでしたが、今回もタイヤは非常に優れたパフォーマンスを発揮しました。今日は、特にフロントタイヤの摩耗という点でとても興味深いレースでした。バランスの良いクルマはタイヤの磨耗外観はきれいでしたが、バランスがそれほど好ましくないクルマにはかなりのグレーニングが見られました。再舗装されたこのサーキットでは、クルマのバランスが非常に明確に表れました。以前よりも厳しいコースになっていたために、昨年とは異なる様々なタイヤ戦略が使われました。ドライバーによって戦略も様々で、興味深い戦略的なレースになりました。戦略で成功を収めたフェラーリとキミ・ライコネンにお祝い申し上げます。タイヤの性能を最大限に引き出すことが出来ていたと思います。また、ロバート・クビサとBMWザウバーも大変素晴らしかったと思います。最大限に近いタイヤのポテンシャルを引き出していたと思います」