MotoGP 第4戦 スペインGPの2日目はFP3・4と予選が行われ、バレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスは、予選でそれぞれ10番手と11番手を獲得。決勝はふたりが並んで4列目からスタートする。Q2をやや遅れてスタートしたバレンティーノ・ロッシだったが、なかなかクリアラップを見つけることができずペースをあげられない。ようやく前方が開けたときにはタイヤのグリップが落ち始めており、2ラップのアタックのあとタイヤ交換のためにピットインを行った。
残り6分弱でコースに戻った時点でポジションは12番手。そこから激しく攻めて1分38秒267へと更新すると一気に8番手まで浮上した。このままの勢いで、さらにタイムを短縮しようと次のラップもアタックを続けて最初のふたつのセクションで自己ベストを記録したが、終盤で詰めることができず、トップと0.614秒差の10番手で予選を終えた。一方のマーベリック・ビニャーレスは、FP3でトップ10入りを逃してQ1に出場。スタートから3ラップ目にアタックに挑み3番手につけたが、このときライバルがすぐ後ろについていることに気づいて一旦ピットイン。再びコースに戻ると、このアタックで1分38秒349を記録して2番手に浮上しQ2へ。しかしQ1でソフトタイヤをほとんど使っていたマーベリック・ビニャーレスは、前後にミディアムタイヤを履いてQ2に臨んだ。このコンビネーションが功を奏して順調にペースが上がり、3ラップ目までに7番手へ浮上。残り7分でピットに戻り、リアに最後のソフトタイヤを履いてアタック。そしてラップタイムを1分38秒281へ更新したものの、ライバルのペースも上がっていたため順位を上げることはできず、トップから0.628秒差の11番手でセッションを終了した。Monster Yamaha Tech3のヨハン・ザルコが予選も好調をキープし、セッション終盤のアタックで1分37秒956をマークして3番手とし、フロントローを獲得した。一方、チームメイトのハフィス・シャーリンは、Q1に出場し懸命の走りを見せ22番手として決勝は8列目からスタートする。Movistar Yamaha MotoGPバレンティーノ・ロッシ (予選10番手/1分38秒267)「フィーリングは昨日とほとんど同じでした。午前中の涼しい時間帯はそれほど悪くはなかったのですが、午後になると暑くなって苦労することになってしまいました。セッティングを変更したにもかかわらず改善できなかったことが残念です。この結果、10番グリッドからのスタートということになってしまい、ペース自体もあまり良くないので決勝も難しい状況です。明日までに細かい様々な部分を修正しなければなりません」マーベリック・ビニャーレス (予選11番手/1分38秒281)「難しい予選になりました。リアがスライドしてしまうのです。これから明日までにできることはすべてやって、少しでも多くのポイントを獲ることを目指します。集中を切らさず、最後まで懸命に仕事を続けることが重要でしょう。もちろん、今日よりも明日が良くなることを期待しています。そして好スタートを切って序盤から上位争いに加わっていけるようベストを尽くします。簡単ではありませんが、あきらめずにトライします」マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)「4回のフリープラクティスはすべて厳しい結果でした。予選も同じ状況になることは覚悟していましたが、全体的にレベルが高く、多くのライバルがひしめきあっており、我々はフロントローから0.3秒差で終えることとなりました。明日はこの差を埋めるために全力を尽くします。そのためにはウォームアップでのチャレンジが重要です。これが修正のための最後のチャンスになるわけですが、気温やコースコンディションには十分に注意しなければなりません。決勝ではまた、状況がすっかり変わってしまうからです。セッティング変更においても大きなリスクをおかすようなことはせずに、今日のデータを見ながら、おもに加速性能の向上を目指して調整を行っていくつもりです」Monster Yamaha Tech3ヨハン・ザルコ (予選3番手/1分37秒956)「FP4ではタイヤに少し苦戦しましたが、プラクティスで問題が起こればそれを逆に利用し、決勝に向けて準備することができるので良いことだと思います。暑さのなかでは十分なスピードに到達することができず、これが課題となっています。今日も午前中は好調でしたが、午後になって気温が上がると状況が一変してしまうのです。でもここまでフィーリングはとてもよく、その結果、フロントローを獲得できました。明日の決勝ではこのポジションをエンジョイし、勝利を目指して戦います」ハフィス・シャーリン (予選22番手/1分39秒146)「痛みに耐えながら予選に臨み、非常に難しい状況でした。なかなかラップタイムが上がらず苦しかったのですが、最後にはすべての力を振り絞って少しだけ前との差を詰めることができました。グリッドは後方になってしまいましたが、25ラップの最後までベストを尽くせば、きっとよい展開になると信じて戦います。私のためにいろいろなことを試して、しっかりとした方向性を示してくれたチームのみなさんに感謝しています。それだけに、自分のコンディションが万全でないことを申し訳なく思います」
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