メルセデスF1のチーム代表トト・ヴォルフが、2026年シーズンのF1で急速に“イタリアの新たなスター”となったアンドレア・キミ・アントネッリを守るため、イタリアメディアとの接触を制限していることが明らかになった。19歳のアントネッリは、マイアミGPで3連勝を達成。ランキング首位を快走しており、ジョージ・ラッセルに20ポイント差をつけてカナダGPを迎える。母国イタリアでの人気は急激に高まり、“アントネッリ・フィーバー”とも呼べる状況になりつつある。
“イタリア全体が注目している”スペイン『Marca』によると、トト・ヴォルフはアントネッリを“イタリアからの過剰な雑音”から守るため、イタリアメディアとの接触を制限しているという。ヴォルフは現在のイタリアについて、サッカー代表の低迷もあり、テニス世界王者のヤニック・シナーとアントネッリが“国民的スター”になっていると説明した。Sky Sportsによると、ヴォルフは次のように語った。「一番簡単なのは、彼がチームの中でしっかり地に足をつけていられるようにすることだ。彼の両親は、彼を落ち着いた状態に保つ素晴らしい仕事をしている」「もっと大きな問題はイタリアの世論だ。彼らはサッカーW杯に出場できなくなっているから、今はシナーとアントネッリ一色になっている。シナーはマドリードで優勝したと思うし、今やイタリアには2人のスーパースターがいる。それは我々が抑えなければならないものだ」“ハンドブレーキをかける必要がある”ヴォルフは、アントネッリに対する取材やイベント出演依頼が急増している現状にも触れ、チームとして慎重に対応していく必要性を強調した。「彼の時間を求める依頼は本当に多い。我々がそこに“ハンドブレーキ”をかける役割を果たさなければならない」「本当に冷静さを保つ必要がある。これほど若い人間が、この段階でこれだけの成功を収めれば、イタリア全体の注目を背負うことになる」「シナーとアントネッリ、アントネッリとシナー。我々はすでに3勝していて、シナーは世界ランキング1位でグランドスラムをいくつも制している」アントネッリ本人は“まだ不安定”と自己分析一方で、アントネッリ本人は現在の好調にも浮かれてはいない。マイアミGP決勝ではターン1でロックアップを喫したこともあり、自身のドライビングにはまだ改善点があると認めている。F1公式に対してアントネッリは次のように語った。「まだ少し不安定なんです。特にクラッチスタートの部分ですね」「そこに関しては、まだ安定した自信を持てていない。不確実さが残っているので、大きく改善しなければいけないポイントです」「でも今日は昨日よりもうまく対処できたと思う。昨日はすごくフラストレーションを感じていたけど、今日はもっと冷静でいられたし、気持ちを切り替えてレースに集中できた」“守られながら育てられる次世代スター”アントネッリの3連勝は、単なるルーキー旋風の域を超えつつある。イタリアではすでにヤニック・シナーと並ぶ“国民的スター”として扱われ始めており、その熱狂をメルセデスが警戒するのも当然と言える。一方で、アントネッリ本人は浮かれることなく、自身の弱点や未熟さを冷静に分析している。ヴォルフがメディア露出を制限している背景には、才能だけでなく精神面まで含めて長期的に育てていきたいという意図が透けて見える。2026年F1シーズンは、単なるタイトル争いではなく、“次世代の絶対的スター誕生”を見守る一年になりつつある。