メルセデスのトト・ヴォルフはチームは、F1スペインGPでルイス・ハミルトンのクルマに施した変更がハミルトンから勝利を奪う可能性があったと認め、ルイス・ハミルトンの不満に満ちた無線メッセージには何の問題も感じていないと述べた。金曜日にはマシンを快適に走らせていたルイス・ハミルトンは、最終的に予選でポールポジションを獲得したものの、クルマに苦戦している様子だった。
決勝レースでも大部分をリードしたルイス・ハミルトンだったが、終盤にチームメイトのニコ・ロズベルグが攻撃を仕掛けてきた際には苛立った様子でピットストップのタイミングを尋ね、提案されたフロントウイングの調整に反対した。ルイス・ハミルトンはレースエンジニアのピーター・ボニントンからの無線に対して「なんでそんなことをする?」と返し、フィードバックが少なかった時間帯には「君たちはここ数ラップでどこに行っていたわけ?」と発言していた。だが、トト・ヴォルフはこれらのメッセージは、単にルイス・ハミルトンの勝利への欲求を強調するに過ぎないと考えている。「ルイスがかなり厳しい人物だということを理解する必要がある」とトト・ヴォルフはコメント。一人で車に乗り、他のライバルたちがどこにいるかはまったくわからない状態で、エンジニアからのインフォメーションに頼らなければならないとする。彼は異なるタイヤ戦略を採用していたが、何が起こっているかを把握し、全てが正しく進んでいるかを知りたいだろう」「彼のパーソナリティはとても強く、ある面では本当にコンペティティブだ。言葉が意味するところ以上にきつく聞こえることもあるかもしれない。だが、別の面で、彼は非常にセンシティブでとてもチャーミングなパーソナリティを持っており、チームを受け入れることができる。我々にはまったく問題ない」「我々は何百万もの人々が聞いていることを忘れたくないし、彼らやメディアがチーム内部にある種の論争をかもすのを望まない。ここで我々にはいかなる論争もなかった。レースエンジニアは彼と非常に良く協調しており、これまでに長い間を過ごしてきた。それがルイスのキャラクターであり、我々はそれがどの方向であろうと彼のすべてが好きなのだ」実際に、トト・ヴォルフは、ルイス・ハミルトンの無線メッセージからチームが学べる教訓は、金曜日の夜になされたマシン変更を振り返ることだと考えている。この変更によってルイス・ハミルトンはポールポジションを逃す可能性もあった。「我々はそれを非常に深刻に受け止めている。なぜなら、我々がしたことは彼が土曜日のマシンに望むものとは離れる方向の操作だったと思うからだ」「金曜日、彼はマシンにかなり満足していたが、FP3以降は望むようにいかないと話していた。Q1とQ2では彼が自分自身に期待するようなパフォーマンスではなかったことがわかると思う」「だが、彼は最後にそれを取り戻した。あれがハミルトンのラップだ!」
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