F1が採用した新たなロゴマークが商標トラブルに発展する可能性があると報じられている。F1の新オーナーであるリバティメディアは、2017年シーズン最終戦アブダビGPの決勝後に表彰台で2018年から導入するF1の新ロゴを発表。バーニー・エクレストン時代に導入された象徴的な“フライング1”から23年ぶりのロゴリニューアルとなった。
しかし、デジタル時代を意識したシンプルなロゴはF1ドライバーを始めとする関係者からはあまり好評ではなく、セバスチャン・ベッテルは「古い方が好きだったね」と語っている。そして、発表から2ヵ月が経ち、F1のニューロゴに新たな問題が発生。化学・電気素材メーカーの3M(スリーエム)社の圧縮タイツの製品ブランド「FUTURO」のロゴに酷似していることが明らかになった。Telegraph によると、3Mは昨年にFUTUROのロゴを商標登録しているが、F1が新しいロゴを登録するよりも先だったという。3Mの広報担当は「3Mは2017年2月20日にFUTUROのロゴを米国で商法出願を提出しました。また、我々は他の当事者とロゴについて一切議論を行っていません。この件についてはさらに調査していきます」と述べた。だが、FUTUROとF1のロゴは酷似してはいるものの、圧縮タイツとグランプリとでは商標のカテゴリーが異なっているため、クレームや論争になる可能性は低く、実際にこの件が法廷に持ち込まれることはないのではないかと Telegraph は締めくくっている。F1のマーケティング責任者を務めるエリー・ノーマンは、新しいF1ロゴのデザインは2台のクルマがサーキットを走行してフィニッシュラインまで争っているイメージをベースにしたと語っている。