ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、2021年第11戦F1ハンガリーGPへの意気込みを語った。ハンガロリンクでは、ホンダF1として過去に6勝を記録しており、第二期では1986~92年に7戦5勝。2006年には第三期初勝利をジェンソン・バトンのキャリア初優勝という形で挙げるなど、好成績を残したサーキット。
コースはモナコのようなタイトサーキットとして知られており、オーバーテイクは厳しいレイアウト。2019年にはホンダにとってF1復帰後初のポールポジションを獲得している。昨年はマックス・フェルスタッペンが、グリッドに向かう途中でウォールへクラッシュし、メカニックがスタートに間に合うよう必死に作業。フェルスタッペンはそれに応え、見事に2位表彰台に立つという、ドラマティックな展開が話題になった。「先日の英国・シルバーストーンのレースでは、ポールポジションからスタートしたレッドブル・レーシング・ホンダのフェルスタッペン選手が他車との接触で1周もせずにリタイアという、非常に残念な結果になりました」と田辺豊治はコメント。「初のスプリント予選が導入されるなど、新たな試みがあったシルバーストーンの週末は、我々ホンダF1勢にとって難しい展開となってしまいました」「今週末は気持ちを切り替え、前半戦最後の戦いのためにハンガリー・ブダペストに向かいます」「ここまで、フランス、オーストリア、英国と、高速サーキットでのレースが続きましたが、今回の舞台となるハンガロリンクは一転して、低速かつテクニカルなサーキットです。ストレートが短く、低速コーナーが多く配されているレイアウトになっており、オーバーテイクが難しいため、予選でのポジションがとても重要になります」「また、例年真夏の暑い中で開催されるのに加えて、車速が遅いことから冷却性能に厳しいこともハンガリーの特徴となります」「F1サマーシャットダウン前最後となるハンガロリンクでのレースをいい形で戦えるように、そして前半戦をいい形で締めくくれるように、十分に準備を進めていきたいと思います」