7度のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンは、2024年2月にメルセデスを離れフェラーリへ移籍するという衝撃的な発表を行い、ドライバー市場を大きく揺るがせた。しかし、これまでのところフェラーリでの挑戦は順調とは言えず、中国GPのスプリントでの勝利を除けば苦戦が続いている。さらにハンガリーGP予選後には「フェラーリはドライバーを変える必要がある」とまで発言するなど、自らの立場に悲観的なコメントを残していた。
オランダGPを前にしたハミルトンは、この発言を「その場の感情によるものだった」と釈明している。ハミルトンの状況をどう見ているか問われたラッセルは「僕たちはハンガリー前にサーキットの外で話をした」とコメント。「彼にとっても、自分の潜在能力を発揮できていないと感じるドライバーにとっても、厳しい状況だと思う。F1はとても難しいスポーツだし、ルイスはファイターだからね。彼はきっと続けていくだろうけど、僕が彼の気持ちを代弁することはできない。もちろん友人としては彼に幸運を願うけど、ライバルであり競争相手としてはあまり願いたくない。僕たちは彼を倒したいからね」ラッセルとハミルトンは2022年から2024年までメルセデスでチームメイトとして戦った。また、2007年にマクラーレンで新人のハミルトンとチームを組み、互いにドライバーズタイトルを争った経験を持つフェルナンド・アロンソも見解を示した。最終的にその年のタイトルはフェラーリのキミ・ライコネンが獲得し、それが今なおフェラーリ最後のドライバーズタイトルとなっている。さらにアロンソ自身も2010年から2014年までフェラーリに所属していた。「アドバイスをするとしたら? 難しいね。外から見ているだけでは本当のところは分からない。ただ、ルイスは何も証明する必要はない。彼は素晴らしいドライバーであり、遅かれ早かれトップペースを取り戻す方法を見つけるだろう。彼とフェラーリのコンビは、常に大いに尊敬すべき存在なんだ」とアロンソは語った。