スクーデリア・フェラーリのF1チーム代表であるフレッド・バスールは、F1アブダビGPを前にメルセデスとの2位争いにおいて「勢いは我々にある」と語った。フェラーリは、ラスベガスGPのファイナルラップでシャルル・ルクレールがセルジオ・ペレスをパスして2位表彰台を獲得。18ポイントを加算。チームメイトのカルロス・サインツはグリッドペナルティと1周目のスピンを乗り越えて6位に入り、さらに8ポイントを追加し、メルセデスに4ポイント差に迫っている、
名声と賞金総額の両面で大きな賭けとなるコンストラクターズランキング2位争いは、シーズンフィナーレのアブダビGPをさらにエキサイティングなものにする。「数レース前に彼らに60ポイント差をつけられていたことを考えれば、我々は良い道を進んでいる」とバスールは語った。「しかし、アブダビではまた別の話になるだろう。4ポイントでは何もないか、もしくは多大なことだ」「そしてまた、この週末にモンツァ、シンガポール、メキシコで、異なる気象条件、異なるコンパウンドの異なるコースでパフォーマンスを行うことができたので、アブダビまでには十分以上のモチベーションを得ることができた。この勢いは我々にとっても有利であり、何が起こるか見てみよう」バスールは、ルクレールがラスベガスのレースをリードし、ピットストップ直後のセーフティケアがルクレールに不利に働いたことで、チーム内に複雑な感情があったことを認めた。ラスベガスでのレースを総括するよう求められたバスールは「我々にとっては確かに奇妙な気分だ」と語った。「ポールポジションを獲得し、レースでレッドブルを3回追い抜き、そして2位になった。普通じゃない!」「しかし、セーフティカーのタイミングもピットストップから4周後という我々にとって最悪のシナリオだったと思う」「シャルルは非常に良い仕事をした。しかし、カルロスでさえ、木曜日の話、FP1の話、さらにターン1での出来事を考慮すると、彼は20番手か18番手だったが、6位に戻ってきた。我々にとって全体的には良い週末だ」バスールは、ルクレールがファイナルラップでペレスをパスできるとは思っていなかったと認めた。「限界ぎりぎりだった。でも、その前の周は、一時は『やってみよう』って言ったんだけど、(ピットウォールの)ダッシュでギャップを確認して、『うわー、ダメだ、遠すぎる』って言ったんだ。だが、その次の周で....」「少し驚いたが、チェコほどではなかったかもしれない! しかし、非常に良い動きであり、彼はとてもやる気に満ちていたと思う」バスールは、気温が低くピレリに熱を入れるのに苦労していたラスベガスで、フェラーリがタイヤマネジメントをうまく行ったことを認めつつも、このパフォーマンスが一過性のものではないことを強調した。「他の場面でもそうだった」とバスールは語った。「しかし、繰り返しになるが、タイヤに関しては、ほとんど何もしなくても間違った方向に進む可能性がある。エネルギーをタイヤに入れるか入れないかは、それほど簡単なことではない」「誰にとっても難しいことだ。レッドブルにとってはシーズンを通しておそらく少し緩和されていただろうがね。レッドブルはどのコンディションでも好調だったが、他のチームはアップダウンが激しい。だが、我々は上昇を続けられるように努力するだろう」メルセデスを見れば、先週(ブラジルGP)はタイヤマネジメントの面でまったくダメだった。だが、今週末はまともなレースを見せた」「トラックによって、コンパウンドによって、それは異なる話だ。今日のコンディションは他のシーズンと比べてかなり寒かった。そして、我々はいいマネージメントができた」「前回のレースではなく、数レース前もそうだった。でも、タイヤマネジメントは常にギリギリの状態だ」