ブリヂストンが、2009年F1日本GPの予選を振り返った。鈴鹿で開催されている日本GP予選は、ブリヂストンのソフトタイヤを装着したセバスチャン・ベッテル(レッドブル・レーシング)が今季4度目のポールポジションを獲得した。3度の赤旗が出た予選でベッテルはQ3で1分32秒160のタイムを記録。また、パナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリが、同じくソフトスペックで午前中のプラクティス・セッションの最速ラップタイムを記録した。
浜島裕英 (株)ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長今日の走行のポイントを教えてください。「今日は全員のドライバーにとって大きなチャレンジだったと思います。今日はドライでしたので、路面コンディションがウェットだった昨日の情報はあまり役に立たなかったと思います。通常ならばFP1,FP2,FP3合計4時間のプラクティスで収集する情報を、FP3の1時間で集めなければならなかったことを意味します。今日は今週初のドライ走行でしたので、予想された通り、路面コンディションはセッション中に大きく向上しましたが、これがセッティングの見極めを困難にしFP3終了時点では興味深いオーダーとなりました。予選でも困難が続き、Q2では2回、Q3では1回の赤旗となりました。西側コースの古い路面はブレーキング時のグリップが良くなかったようですので、ここで苦労したドライバーもいたかもしれません。今日はセバスチャン・ベッテルが見事ポールポジションを獲得しました。ティモ・グロックが今回のアクシデントで負傷していないことを願います」明日のレースではどのような戦略が考えられますか?「金曜日がドライではなかったため、データがあまりありませんが、これもレースの難しさのひとつです。明らかにソフトタイヤの方が速く、性能の落ちもそれほど悪くありませんでしたので、こちらの方がレースで好まれて使われるかも知れません。ハードタイヤはソフトよりも温まるのに時間がかかりますが、2種類のタイヤのラップタイムの差はデータが十分にないため、はっきりとは分かりません。しかし、ここ鈴鹿でエキサイティングなレースが見れるのは間違いないでしょう」