マックス・フェルスタッペンは、レッドブル・レーシングのチームメイトであるセルジオ・ペレスのF1タイトルへの挑戦が消滅しつつあることは「僕の問題ではない」と主張する。3戦連続でQ3にさせ進出できなかったペレスは、2023年のタイトル争いでシーズンを支配するフェルスタッペンにすでに69ポイントもの大差をつけられている。
レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは「若いドライバーたちは恥ずかしいと思わなければならない」とカナダでBlickに語った。「フェルスタッペンの神経をくすぐることができるのは、足して80歳を超えている2人だけだ」とマルコはモントリオールのチェッカーでフェルスタッペンから10秒遅れていた元F1ワールドチャンピオンのフェルナンド・アロンソと、その数秒後に続いたメルセデスのルイス・ハミルトンについて言及した。F1カナダGPでフェルスタッペンのライバルたちは、今シーズンここまでで最も接近していた。そして、マルコは、フェラーリ勢がグリッドの下位にいたことがフェルスタッペンにとって幸運だったと考えている。「彼らは両方のタイヤで最速だった」とマルコは語った。メルセデスとアストンマーティンがレッドブルに近づいていることについて「一方で、彼らは我々に近づいている」とマルコは付け加えた。「その一方で、ここには4つのコーナーしかなく、ハードタイヤを完璧なウィンドウに入れることはできなかった。おかげさまで100回目の優勝ができた」「ディディ(マテシッツ)がここに見に来られなかったのは残念だ。」フェルスタッペンは、カナダでの日曜日が「タイヤの温度などの関係でベストな日ではなかった」と説明した。「しかし、ちろんアップデートによって、彼らが改善したことも知っている」とフェルスタッペンはレッドブルのライバルのことを言った。「だから、彼らが僕たちとの距離が縮めたことも確かだ」しかし、ハミルトンは、メルセデスとアストンマーティンがクルマの改良に積極的に取り組んでいるために、その差が縮まりつつあるだけではないかと懸念している。「マックスのチームはすでに来年のマシンに取り組んでいると思う」とハミルトンは語った。「だから、僕たちも少し目を離して、来年のことに集中する必要がある」ハミルトンは、2024年に向けてメルセデスの根本的な変更を熱心に推し進めている。その中にはコックピット位置の変更も含まれるが、今年は予算不足のため変更できない。「このマシンは、特性的に言えばレッドブルに勝てるようなマシンではありません。したがって、僕たちはそれに取り組まなければならない」とハミルトンは語った。レッドブルのマルコは、FIAもメルセデスがアップデートの限界に危険なほど近づいていないかどうかを監視する必要があるかもしれないと考えている。「しかし、FIAに尋ねてみてほしい」と80歳のマルコはOsterreichに語った。ハミルトンは「僕たちは少しずつ前進している。でも、アストン(マーティン)はどうやらアップグレードでより大きな一歩を踏み出したようだ。でも、僕たちはすでに新しいパーツを用意している」と説明した。実際、モントリオールで表彰台に戻ったアストンマーティンのアロンソは、現在苦戦中のペレスとわずか9ポイント差となっている。カレンダーがアブダビに到着するまでに、ペレスを破ってチャンピオンシップ総合2位になれるかと質問されたアロンソは「Yes」と笑顔で答えた。チーム代表のマイク・クラックも、アストンマーティンがこれまで以上にレッドブルに近づいていることに同意する。「そう思う」とクラックは語った。「差を少し縮めることができたは強いです。改善は我々が期待したとおりに機能し、我々を満足させている」「すべてがうまくいっているので、あとは次につなげるだけだ」ペレスには、最近の成績の落ち込みが「とても心配」であることを率直に認めている。「とにかく我々にはスピードがなかったし、その理由も理解できていない。それはクレイジーなことだ」とペレスは語った。「マックスと僕はタイヤの扱い方が少し違う。それと関係があるのかどうかはわからないけどね」フェルスタッペンとの69ポイント差を縮めることができるかと聞かれたペレスは「今のところは自分のスピードのほうが心配だ」と語った。「調子を戻さなければならない」元F1ドライバーのギド・ヴァン・デル・ガルデは、タイトル獲得を公言していたが、現在はスランプに陥っているペレスが「精神的に崩壊している」のではないかと疑っている。「彼は大きなプレッシャーにさらされていて、それをやり遂げることができないと思う」しかしフェルスタッペンは、最近のレースでペレスがペースを落としていることはあまり気にしていないと明言した。「もし僕がいなかったら、レッドブルの状況はまったく違ったものになっていただろうね」とフェルスタッペンは語る。「3戦連続でQ3進出を果たせなかったことは、僕にとってうれしいことではない」「でも、そのことを気にしているわけでもない。おそらくチームはそれに取り組んでいるはずだけど、彼らに尋ねる必要がある。それは僕の問題ではない」