SUPER GTを運営するGTアソシエイションとDTM(ドイツツーリングカー選手権)を運営するITRは、DTMの2017年シーズン最終戦でSUPER GT車両をデモ走行させることを9月27日に発表した。10月13~15日にドイツのホッケンハイムで開催されるDTM最終戦で、SUPER GTのGT500クラス車両の2台が走行する。初めてドイツの地を踏むGT500車両は、レクサスLC500(No.093・2017年テスト車両)と日産GT-R(No.1 MOTUL AUTECH GT-R・2016年参戦車両)で、14日(土)と15日(日)にデモ走行を行う。
DTM側は「この日、ファンは特別なものを目にすることができる。統一規則(Class One・クラス1)により実現する2つのシリーズの対戦に、モータースポーツファンの期待が高まっている」と公表し、ドイツでの盛り上がりも併せて紹介した。ITRのゲルハルト・ベルガー会長は「SUPER GT車両が初めてDTMイベントに登場することを嬉しく思います。これは私たちにとって大きな名誉であり、ファンにとっても特別なこととなります。さらに我々DTMの未来にとっても強い兆しとなります。そして、日本のGTAと彼らのシリーズに参戦する3メーカーとの協力が、どれほど真剣に進んでいるのかを示しています」と、このコラボレーションが両団体にとって大きなステップであることを語った。GTAの坂東正明代表は「我々は、ホッケンハイムでSUPER GTのGT500クラス車両が走ることを楽しみにしています。これは、SUPER GTとDTMとの密接な関係を反映したものと言えます。両シリーズは、それぞれの国の著名な自動車メーカーが参戦していることが特徴です。それだけに、次は日本のファンがDTM車両を体験する機会を得られることが、とても大切になります。その機会として、11月11、12日に開催するSUPER GT最終戦には、DTM車両がやって来る予定となっています」と、ベルガー会長と共にコメントを寄せ、11月11日〜12日に開催される最終戦(第8戦)ツインリンクもてぎ大会にDTMの車両が来日することも発表された。ホッケンハイムでのDTM最終戦でGT500車両の2台、レクサスLC500と日産GT-Rは金曜日にテスト走行を実施。そして、土曜と日曜の両日にデモ走行を行う予定だ。なお、それぞれのドライバーは未定となっている。DTMとSUPER GTのGT500クラスは、車両の開発・製作コストの低減とモータースポーツの迫力を両立させ、より高い安全性を実現することを主眼に置き、共通の技術規定「Class One」を立案。2014年より同規定に基づいた車両でシリーズを行っている。なお、現時点ではエンジン仕様が両シリーズで異なっており、DTMでは従来からのV型8気筒4,000ccを使用している。だが、2019年シーズンからはDTM参戦車両もGT500クラス車両と同じ、直列4気筒2,000cc直噴ターボを使用する。これにより、さらなる省エネ、環境重視のレースカーが実現されることになる。
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