佐藤琢磨は、インディカー 第15戦ミッドオハイオの決勝レースを18位で終えた。21番グリッドの佐藤琢磨は、得意のスタートでポジションを上げたが、その直後に目の前でアクシデントが発生し、マシンにダメージを受けた。それでもピットでフロントウイングを交換してレースへと復帰。上位陣とピットタイミングを変えてチャンスを作り出す作戦だったが、32周目にガス欠でストップ。インディカーのセーフティクルーたちにけん引されてピットに戻った。
給油を行うとマシンは息を吹き返し、1ラップ遅れでゴールまで完走。結果は18位だった。なお、レースは最後尾22番グリッドからスタートしたスコット・ディクソンが優勝。ミッドオハイオでのレースでは作戦が大きなインパクトを持つことが少なくないが、今日のレースではトップグループとピットタイミングをずらすために入った31周目のピットストップが大逆転を実現させるポイントだった。37周目にフルコースコーションが出されると、ライバル勢全員がピットに向かう中、ディクソン一人だけがコース上に残り、一台もコース上でパスすることなくトップに躍り出ることとなった。幸運も味方につけての勝利ではあったが、不利を有利へと変える作戦を利用した戦いもインディカーならではのレースと言える。佐藤琢磨(18位)「スタートで3台はオーバーテイクしたと思います。ところが、目の前でアクシデントが発生し、横にマシンがいたためにラインを変えることもできず、行き場を失って止まっていたマシンにぶつかりました。それでもウイングを交換してレースに復帰できました。その後は気を取り直して追い上げを開始するつもりだったのですが、マシンのハンドリングが万全ではなく、ペースが上がりませんでした。さらにはガス欠に陥ってストップ。あのイエローが出たラップでピットに入る予定にしていたのですが、少しだけ燃料が足りませんでした。午前中のファイナルプラクティスで速かったマシンが、決勝では少しスピードがなくなっていました。その点を次のロードコースでの戦いでは改善しなければなりません。次戦はショートオーバルのミルウォーキーです。そちらでももちろんがんばります」
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