ルノーF1チームのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、レッドブルがホンダのF1エンジンについて“データを操作”し、“真実を隠している”と疑っており、実際にはルノーのF1エンジンの方が優れていると語る。レッドブル・レーシングは、2019年からホンダのワークスパートナーとして新たな時代を迎える。モータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコやドライバーのマックス・フェルスタッペンは、元エンジンパートナーのルノーよりもホンダが優れたパワーユニットを持っていると確信していると語っている。
ヘルムート・マルコは「我々のシミュレーションによれば、現在のホンダエンジンを搭載していればはるかに良い状況だっただろう」と語っている。しかし、シリル・アビテブールは、その言葉を真実として捉えておらず、元エンジンパートナーであるレッドブルの主張を覆している。「ホンダは我々よりも20kW(約27馬力)劣っている。レッドブルが何を言っているかはわかっている。彼らは事実を隠し、データを操作している」とシリル・アビテブールは Marca にコメント。「そういうコミュニケーション戦略だと私は理解している。だが、事実ではない。ホンダはまだ我々の後ろにいるし、突然20kWを発見できるはずなどない」ルノーは、ホンダのことを目標にはしておらず、メルセデスとフェラーリをベンチマークにしていると語る。「我々はレースで15~20kW(約20~27馬力)くらい失っている。特定の条件であれば、レッドブルのシャシーでそれを補うことはできた」とシリル・アビテブールはコメント。「我々はレース中にエンジンパワーで15~20kW(20~27馬力)ほど不足していた。レッドブルのシャシーであれば、特定の状況下ではそれを補うことができた。だが、予選ではその差が40kW(53馬力)はあったと見積もっている。それはかなり大きなものだ」「もし、我々がメルセデスもしくはフェラーリのカスタマーエンジンを使ってれば、アブダビGPの予選で我々は7番手になれただろう。これは、我々がミッドフィールドのライバルよりも良いシャシーを持っているという表れではあるが、同時にトップ3チームほど良くないということでもある」「だからこそ、我々の第一の焦点はエンジン開発に置かれている。来年は、予選でパワーがなさ過ぎたとこれ以上口にしなくてもいいようにしたい。我々が冬の間にメルセデスとフェラーリとのギャップを縮められない理由はない。シャシーに関してはもう少し時間がかかるだろう」