キミ・ライコネンは、F1オーストリアGPの決勝レースでトラック上のライバルをキャッチアップするように無線で指示され、今や代名詞となっている率直な物言いで返した。キミ・ライコネンのレースエンジニアは、レースの4分の3が過ぎた頃、無線で「我々はバトンとレースをしている。1周あたりコンマ2秒が必要だ」とライコネンに伝えた。
すると、キミ・ライコネンは「だったらもっとパワーをくれ!」と即答した。フェラーリに復帰した今季に苦戦を強いられているキミ・ライコネンだが、苦しんでいるのはフェラーリの新しいV6ターボパワーユニットを搭載したF14 T自体も同じことだ。 フェラーリのチーム代表マルコ・マティアッチはオーストリアGP後、「キミはエンジンに不満を示していたが、彼が自分の価値を発揮できるマシンを与えられるかは我々次第だ」と述べた。また、噂ではフェラーリのチーム内から平常心が失われているという。Marca は、F1カナダGP後にマルコ・マティアッチとシャシーディレクターのパット・フライが怒りのやりとりをしていたと報道。パット・フライのチームにおける役割は、数カ月前にジェームズ・アリソンがチームに加入して2015年のプロジェクトを率いるようになってから疑問視されてきた。 同紙によると、パッと・フライはF1カナダGP後に辞任を申し出たという。だが、フェラーリのスポークスマンは「くだらない。そのような噂には耳を傾けてはいけない」と主張。 だが、フェラーリが改善への道を探るなか、マルコ・マティアッチはF1カナダ後に率直なやりとりがあったことは否定していない。 「私は、人々がオープンかつ正直に話し、誰も沈黙しないミーティングが好きだ」とマルコ・マティアッチは述べた。 「カナダの後に、我々は自分たちの弱点と将来的な方向性を話し合うためにミーティングを開いた」 マルコ・マティアッチは、ミーティングを開いた理由は、2015年型マシンのために、あらゆるエリアに取り組み必要があるからだと述べた。キミ・ライコネンはオーストリアでより多くの“パワー”を欲しがったが、問題はエンジンのパフォーマンス不足だけではない。 「一つのエリアを分離するつもりはない。メルセデスエンジンが素晴らしいのは確かだが、我々の問題すべてがエンジンに関係するとは考えていない」とマルコ・マティアッチは続けた。関連:キミ・ライコネン、F1アブダビGPのレース中の無線応対が話題