ピレリが、2019年のF1世界選手権 第4戦 アゼルバイジャンGP 決勝でのタイヤ戦略を振り返った。予選順位そのままに、バルテリ・ボッタスが優勝、ルイス・ハミルトンが2位を獲得し、またしてもメルセデスがワンツーフィニッシュを達成した。トップ4が、ソフト‐ミディアムと繋ぐ1ストップ戦略を採用した。これと異なる戦略による最上位ドライバーは、フェラーリのシャルル・ルクレールだった。8番グリッドがらスタートしたルクレールは、ミディアムで長いオープニングスティントを走行し、その後ソフトへ交換した。
キーポイント・ バクーでのレースとしては珍しく、バーチャルセーフティーカーが1度導入されたのみで、アクシデントの発生もわずかだった。したがって、過去のアゼルバイジャングランプリで見られたような劇的な展開はなかった。・ ソフトタイヤでスタートした大半のドライバーが、早い段階でミディアムタイヤへ交換した。ミディアムは、レースを通して良好なペースと耐久性を示していた。・ いくつがの興味深い戦略も見られた。レッドブルのピエール・ガスリーは、ミディアムタイヤを装着して、他の2名のドライバーとともにピットレーンがらスタートした。ガスリーは、38周目まで6位を走行していたが、バーチャルセーフティーカーの導入を招くリタイアに終わった。・ 2ストップ戦略を採ったドライバーも見られた。ルクレールは、ファステストラップポイントを狙って、レース終盤に再度ソフトへ交換した。マクラーレンのランド・ノリスも2ストップ戦略で8位を獲得した。・ ピットレーンがらスタートしたアルファ・ロメオのキミ・ライコネンは、ソフト‐ミディアムと繋ぐ1ストップ戦略でポイント圏内の10位を獲得した。ライコネンは、ミディアムで44周のファイナルスティントを走行した。各コンパウンドのパフォーマンス・ ハード C2: 摩耗とデグラデーションのレペルが低いバクーでは、ミディアムとソフトが最適な組み合わせとなり、ハードは使用されなかった。フリー走行でもハードの走行機会は少なく、各チームは十分なデータを収集していなかった。・ ミディアム C3: レースの大半で使用されたミディアムは、性能とデグラデーションの卓越したバランスを示し、最適なレースタイヤとなった。その証として、素晴らしい一貫性を失わない長いスティントが見られた。・ ソフト C4: ルクレールが、終盤にソフトを使用してファステストラップを記録した。大半のドライバーがソフトでスタートしたが、早い段階で耐久性の高いミディアムへ交換した。ルクレールは、予選のQ3を走行できながったことから、新品のソフトタイヤを温存しており、バクーのレースラップレコード更新に繋がった。マリオ・イゾラ (ピレリ カーレーシング責任者)「FP1の大半が失われ、FP2では2回の赤旗中断が発生し、予選でも赤旗による遅延に伴う低温下でセッションを余儀なくされるなど、レースまでの道のりが極めてトリッキーでした。今日の 路面温度が昨日までよりも高くなったことも相まって、タイヤ動作を正確に予測することが難しい状況でした。しかし、ピットストップウィンドウが非常にワイドであったことは明白で、ファステストラップポイントを狙ったシャルル・ルクレールによる終盤のピットストップを含め、いくつが戦略のバリエーションが見られました。今回もまた、2019年の新しいルールによる影響が垣間見えました。バクーでは、ルクレールがその新ルールによるポイントを獲得し、一方、チャンピオンシップリーダーのボッタスは、ファステストラップポイントの獲得によるわずが1ポイント差でハミルトンをリードしています」
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