2018年シーズン MotoGP 第7戦カタルニアGPの決勝で、予選2番手から好スタートを切ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が2位でフィニッシュし、総合首位をキープした。ホールショットを奪い、オープニングラップを制したマルク・マルケスでしたが、2周目に入ったストレートでホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)にかわされ2番手に後退、それから23周にわたり追撃したが、優勝にはあと一歩届かなかった。
今大会のマルク・マルケスは、前戦イタリアGPに続き、路面とタイヤのマッチングに苦しんだ。そのため攻めの走りができず、中盤以降は3位以下とのリードを広げたこともあり、2位をキープする作戦に変更した。これでマルケスは7戦を終えて3勝を含む5回の表彰台を獲得し、ポイントランキングでも首位をキープ。今大会3位で総合2位のバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)との差を27ポイントとしている。予選で転倒を喫したものの、10番グリッドから追い上げのレースを見せたカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が4位でフィニッシュした。クラッチローは、中盤まではダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)とダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ)とし烈な戦いを演じ、後半ではペドロサ、そしてマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)らと4位争いのグループを形成したが、両選手の追撃を振りきった。ダニ・ペドロサは、終盤ビニャーレスの厳しい追撃を受けたが、ポジションを守りきり5位でフィニッシュした。前戦イタリアGPでは思うように走れず転倒、リタイアを喫したが、今大会は表彰台を視野に入れる走りで、復調をアピールした。フリー走行で3回の転倒を喫したフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、決勝でも12番手を走行していた20周目の2コーナーで再び転倒したが、再スタートを切って14位でフィニッシュ。今季6度目のポイントを獲得した。今季ベストグリッドの12番グリッドからスタートした中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、序盤にペースが上がらず17番手までポジションを落とす。その後はフロントタイヤのフィーリングに苦しみポジションを上げられず、16番手を走行していた14周目の5コーナーで転倒、リタイアとなった。予選24番手から決勝に挑んだトーマス・ルティ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は4周目の3コーナーで転倒しリタイアに終わった。マルク・マルケス(MotoGP 2位)「今日のレースでは冷静な戦いを求められました。序盤はもちろん、一生懸命プッシュしました。それはホルヘについていくことで、追ってくるライダーたちとのギャップを広げられると思ったからです。十分なアドバンテージができてからは、自分のペースを保ちました。ロレンソに追いつくのは不可能だったので、レース終盤は少しスローダウンしました。今日は転倒者が多かったので、ロレンソに追いつくことよりも成し遂げなければならないことがありました。時々、自分の選択したタイヤが、思っていたようなフィーリングではないことがあります。しかし、2位という結果はチャンピオンシップにおいてとてもいい結果だと思います。なぜならここに来たときは23ポイントのリードだったのが、次戦のアッセンへは27ポイント差で向かうことができるからです。今はこの状況を理解し、それを最大限活かす努力が必要になります。ムジェロではミスをしてしまい、いろいろ考えさせられました。優勝できないときは、なにか足りないと感じることがあります。でも表彰台はいい結果です。もしかすると、これからも難しいレースがあるかもしれませんが、ここまではまずまずの状態で7戦を終えられたと思います」カル・クラッチロー(MotoGP 4位)「今日はいい日でした。チーム全体がいい仕事をしました。この結果はうれしいです。昨日の予選はうまく行かなかったので、チームに申し訳なく思っています。でも、今日のこの結果でお返しができたと思います。表彰台獲得が目標でした。4位でフィニッシュしましたが、この結果に満足しています。チャンピオンシップにおいてもいい結果でした。今週末のチームのすべての努力に感謝しています。いいショーができました。次のアッセンが楽しみです」ダニ・ペドロサ(MotoGP 5位)「レースウイークのことを考えれば、十分にいい結果を出せたと思います。11番手からスタートして5位でフィニッシュ。いいかたちでリカバリーできました。もちろん、満足はしていません。今日はいいフィーリングがなかったので、かなり苦戦しました。バトルした相手は、コーナーリングスピードでの立ち上がりで勝っていました。ブレーキングは僕の方が上手かったですが、ラップタイムでは少し負けていました。カルは最後に僕をパスしました。ビニャーレスにも追いつかれましたが、彼は抑えることができました。明日はテストがあります。今日の問題を解決して、今後のレースに活かせることを願っています」フランコ・モルビデリ(MotoGP 14位)「トリッキーな週末でした。何度も転倒しましたが、決勝ではかなりいい感触がありました。ペースもよくて、終盤アタックする準備もできていました。でも左コーナーでタイヤが厳しくなり、ペースを落とさなくてはならなくなったことでタイヤが冷え、2コーナーで氷の上を走っているように転倒してしまいました。でも、マシンはガレージまで戻すことができました。その後レースに戻ってフィニッシュし、2ポイント獲得できたので満足しています。ただ、今日の問題は解決しなければなりません」中上貴晶(MotoGP リタイア)「今日は予定通り、フロントにミディアム、リアにソフトを選んで決勝に挑みました。フリー、予選に比べてフィーリングはよくなく、切れ込む傾向があり何度も転びそうになりました。転倒したときは、前を走るスミスを抜こうとインに入ったときにフロントから転んでしまいました。スミスと彼のチームに申し訳ない気持ちです。今回はスタートがうまくいかずにポジションを大きく落とし、加えて想定していたタイムで走れず、厳しいレースになりました。残念です」トーマス・ルティ(MotoGP リタイア)「今日はウォームアップでいい感触があり、いいかたちで一日がスタートしました。でも転倒して、僕のレースは早々に終わってしまいました。残念ながら3コーナーでフロントを失い、転びました。これでゲームオーバーでした。もっと周回を重ねられたら自信をつけることができると感じていたので残念です。全力で仕事をしてくれたチームに申し訳ない気持ちです」関連:【MotoGP】 第7戦 カタルニアGP 結果:ホルヘ・ロレ...