メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフは、同チームがF1で支配的になりすぎることでファンが離れていくことを懸念している。昨年、ルイス・ハミルトンがドライバーズタイトルを獲得。メルセデスは、コンストラクターズタイトルと合わせて2014年から両方のF1チャンピオンシップを5連覇している。
過去2年間、フェラーリが盛り返してメルセデスに挑んではいるものの、それはシーズン前半だけで、後半はメルセデスの横綱相撲が展開された。トト・ヴォルフは、それが問題であることを認識しており、優位に立っていることによるプライドをメルセデスから排除しようと試みていると語る。「弱者を応援するというのがファンの心理だと思う。常勝軍団は少し魅力に欠ける」とトト・ヴォルフは Reuters にコメント。「我々がやろうとしているのは、それ当然のことだと考えず、控えめで謙虚さをもってスポーツにアプローチし、参加することだ。勝って当然という気持ちを持つべきではない」「このような価値観に忠実であり続けていれば、ある程度まではファンのフォローを増やし続け、連覇を果たしたとしても、ファンの応援を得続けることができるだろう」だが、トト・ヴォルフは、メルセデスがフェラーリの記録を破ることを願っているファンと、彼らの成功を望まないファンに分かれていることでF1全体としては刺激的なシーズンになるはずだと考えている。「それはF1の物語におけるまた別の興味深い視点だと思う」とトト・ヴォルフは締めくくった。
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