肺移植手術を受けたニキ・ラウダが、インフルエンザにかかって再び集中治療室に入ったとオーストリアのメディアが報じた。3度のF1ワールドチャンピオンであり、メルセデスF1の非常勤取締役としてチーム運営の役割を果たしてきたニキ・ラウダ(69歳)は、昨年8月に肺の深刻な疾患を抱えて肺移植の手術を受けた。2ヵ月の入院とリハビリを実施したことで残りのシーズンはF1バドックに姿を見せることはできなかった。
その後、病院でのリハビリを経て、イビザの自宅で静養していたニキ・ラウダだが、インフルエンザにかかったことで夏に手術を行ったウィーン総合病院の集中治療室に入院することになったと Krone は報道。肺移植を行ったことで医師は慎重な姿勢を崩していないが、ニキ・ラウダの状態は深刻ではなく、1週間程度で退院できる見通しだという。昨年、ニキ・ラウダは、2019年の開幕戦F1オーストラリアGPまでにパドックに戻りたいと語っていた。「1月の終わりには歩行器を捨てているだろう」とニキ・ラウダはコメント。「肺は完全に機能しているが、5ヵ月間ベットに寝ていたので、一番の問題は筋肉だ。今やらなければならないことは筋肉を強くすることだけだ」「気分はいいし、以前ほど多くの薬は飲んでいない。日常生活は以前と同じではないが、毎日、2人のフィジコと一緒に進歩を遂げている」「自宅の前のテニスコートを使用している。再び正しく歩く方法を学ぶためにいは平らな面が必要だからね。医師におると、完全に回復するとのことだ」 ニキ・ラウダは、1976年にニュルブルクリンクで開催されたF1ドイツGPで遭遇した恐ろしいクラッシュでマシンが炎上して頭部に大火傷と肺に深刻なダメージを負い、生死の境を迷った。しかし、事故発生から6週間後のF1イタリアGPで奇跡のレース復帰を果たし、4位入賞を果たしている。FRP製のボディーワークが燃えて発生した有毒ガスを吸い込んだため、1997年と2005年に腎臓移植を受けている。