第1回テストの最終日となった4日目、マクラーレン・ホンダは昨日に続いて順調にテストプログラムを消化することができた。前日同様、チームは数種類のセットアップを試すとともに、ロングランを織り交ぜながら空力のテストも行った。この日の午前中はウエットタイヤでのテストも行われ、ストフェル・バンドーンが、2種類のウエットタイヤを試しながら、ウエットからドライに変わるコンディションにおける走行も実施。さらには、開幕戦のオーストラリアGP(メルボルン)に向けて、ピットストップの実戦練習も行った。
ストフェル・バンドーンはトータル67周を走行し、チームは予定していたプログラムをすべて完了できた。ストフェル・バンドーン「昨日のフェルナンド(アロンソ)に続いて、大きな問題が起こることなく、一日中走行に時間を費やせたことに満足しています。この2日間(テスト3日目と4日目)は予定していたプログラムをこなすことができて、十分な走行距離を得られました。複数のセットアップ下でハンドリングとマシンの特性を学ぶなど、さまざまなことを試し、実りある時間を過ごすことができました。ウエットテストは、新レギュレーション下で初めて、ウエット向けのセットアップと新型タイヤを試す機会となり、学ぶことが多くありました。ウエットコンディションでもマシンはいい感触でした。さまざまな路面状況におけるマシンの反応を確認しましたが、手応えはよく、貴重なデータを得ることもできました。スタートでは難しい状況もありましたが、この4日間、チームがハードワークをしてくれたことに感謝しています。後半の2日間は順調に走行することができて、着実に前進しています。そして、こうして走行時間を確保するために努力してくれているチームを誇りに思います。次のテストでもこの勢いを持続させ、すばらしい1週間にできればと思います」エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)「最初の2日間はなかなかにチャレンジングな時間でしたが、連携してハードワークを重ね、必要な走行距離を確保すべく努力してくれたマクラーレン・ホンダの全員を称えたいです。今週末も、来週のテストに備えて引き続き取り組んでいきます。これまでに完了したテスト内容と走行距離から、膨大なデータを収集できました。我々のエンジニアはすでに解析に取り掛かっています。今回のデータを来週のテストにおけるプログラムの策定に役立てるとともに、開発を前進させてくれることでしょう。また、今日のウエット走行では、2017年型ウエットタイヤの特性と、我々のマシンのウエット走行時における長所と短所を知ることができました。ウエットコンディション下では、いかにリスクを抑えるかが重要ですが、今日はドライからウエットへ変わる環境も含めたさまざまな状況を経験し、それに合わせたセッティングも試すことができたので、シーズンに向けて有用な情報が集まりました。今回のテストで得たデータを活用し、来週の火曜日から再開されるテストでも、この状況を継続させたいと思います。そして、さらに前進できるよう、走行距離を伸ばしていきます」長谷川祐介 (ホンダ F1プロジェクト総責任者)「昨日に続いて実りの多い時間を過ごせました。今日も大きな問題はなく、テストプログラムを順調に消化できています。今日の我々の目的は、パワーユニットの耐久テストを引き続き行うことでした。この2日間は予定していたプログラムを完遂し、前半2日間で失った走行時間をばん回できました。2日目に使用したパワーユニットは、現在日本での拠点であるさくら(栃木県)の本田技術研究所に送られ、問題の原因究明のために調査されています。今週、マクラーレン・ホンダはかなりのハードワークをこなしてきました。簡単なことではありませんでしたが、それによってパワーユニットのパッケージの向上に向けた、貴重なデータを得ることができました。これから、シーズン前で最後となる第2回テストに向けて、準備を行っていきます。そこでも、メルボルンでの開幕戦に向けて、貴重な情報を獲得していきたいです」
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