ランス・ストロールは、今年のマシンではアストンマーティンF1のチームメイトであるフェルナンド・アロンソの方が自分より「少し速い」と認める。アロンソはチームの序盤の躍進をリードし、開幕から5レースで4回の表彰台を獲得し、モナコとカナダでは2回の2位表彰台を獲得。最近のAMR23は調子を落としているものの、アロンソはメルセデスのドライバーで元マクラーレンのチームメイトのルイス・ハミルトに1ポイント差でランキング3位につけている。
対照的にストロールはオーストラリアGPで4位入賞を果たしたものの、今季ここまで12戦中4戦でポイントを獲得できず、ドライバーズランキングは9位にとどまっている。F1参戦7年目を迎える24歳のストロールは、セバスチャン・ベッテルの後任としてアルピーヌからアロンソが加入した今季、常に困難な挑戦に直面していることを知っていた。アロンソのステアリングを握る才能に疑問の余地はないが、アストンマーティンF1に加入してチーム全体に活性化を与えたスピードは、ストロールのポテンシャルがピークに達したのではないかという憶測を生んでいる。「確かに、彼は年間を通じて非常に高いレベルにいる」とストロールはMotorsport Magazineに語った。「彼はミスをほとんど犯していない。ミスは一つもなかった。そしてそれは彼の功績だと認めなければならない」「彼は非常に高いレベルでドライビングし、毎週マシンの能力を最大限に引き出している」と続けたストロールは、自分自身もいくつかの良い瞬間を楽しんだと付け加えた。「僕が本当に良い走りをした時もあったし、何度か彼の前に立ったので、そこは誇りに思っている」「僕がマシンの能力を最大限に引き出せたと感じるレースが何度もあったけど、彼のほうが少し速かった。そんな感じだ」「彼はシーズンを通して本当にレベルが高く、僕が何度かAのパフォーマンスを発揮したとき、彼は毎週Aプラスのパフォーマンスを発揮していた」「僕は何度かCがあって少し難しくなったけど、まだまだたくさんのレースが残っている」擁護できるとすれば、ストロールはトレーニング中に手首と手を骨折するアクシデントに見舞われ、シーズン開幕は危ぶまれた。2023年の開幕戦に参加できたのは奇跡のようなものだった。「250周のテストを欠席したことも、シーズン序盤の体調が万全でなかったことも、間違いなく助けにはならなかった。でも、怪我よりも、トラックでの不運の方が大きかったと思う」それ以来、ストロールはアロンソとの差を縮めるのに苦労しており、チャンピオンシップにおける2人のポイント差はレッドブルに次いでチームメイトの間で2番目に大きく、大きなアンバランスを示唆している。ストロールはそんな雑音を一蹴した。「どちらかというと自分のことに集中している。F1なので、外の雑音にはあまり耳を傾けていない」「悪い日が続くときは、必ず理由がある。いい1日を過ごしたときは、ある意味で普通のことだ。F1の多くはそういうものだと思うし、あるいは僕の長年にわたるF1の経験によるもとだ」ストロールにとってのより差し迫った課題は、メルセデス、フェラーリ、マクラーレンによる最近の改良によって初期のアドバンテージが削り取られた後、アストンマーティンが開発面で優位性を取り戻せるよう支援することだ。「競争力のある段階に戻れることを願っているし、僕たちにはそうができると信じている」