ホンダはF1から撤退したが、レッドブルF1の2022年F1マシン『RB18』のエンジンを包むボディにはホンダを表す『HRC』のロゴが刻まれている。ホンダは、2050年のカーボンニュートラル実現を目指して、2021年シーズン限りでF1から撤退。しかし、F1部隊はHRC(ホンダ・レーシング・コーポレーション)に移管され、2022年もレッドブルとアルファタウリに供給するF1パワーユニットを製造する。
レッドブルは、ホンダF1の知的財産権を引き継いで、独自に運用するために『レッドブル・パワートレインズ』を設立。現時点でのエントリーリストでは、エンジンは『レッドブル』と記載されている。当初は、レッドブル・パワートレインズへの移行期となる2022年シーズンは、ホンダが引き続きサポートし、2023年からはレッドブルにすべてが移管される予定だったが、最近、レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、知的財産権は引き継がずに2025年までホンダ=HRCからF1パワーユニットを購入すると発言している。HRCは、これまで2輪レースを専門に行なってきたが、四輪レース活動機能を追加し、ホンダのモータースポーツ体制を強化。レッドブル・グループへのF1参戦活動に関する支援は、HRCが行っていくことを発表していた。La Gazzetto dello Sportによると、レッドブルF1のチーフテクニカルオフィサーを務めるエイドリアン・ニューウェイは、ホンダに昨シーズンよりもさらにコンパクトなパッケージを求め、ホンダはその要望に応え、さらに燃料サプライヤーのエクソンモービルと協力して、E10燃料の導入によって失われた馬力を回復するための解決策を見つけているとしている。『HONDA』のロゴはなくなったが、2022年もレッドブル RB18の心臓部にはホンダのF1パワーユニットが搭載される。