ホンダは、2008年F1第3戦バーレーンGP決勝レースで、ルーベンス・バリチェロは11位完走。ジェンソン・バトンは19周でリタイアした。スタート後、バトンは1コーナーまでに、8番手に上がる。しかし5コーナーで右の後輪がパンクしたために、緊急ピットインを余儀なくされる。これで一旦は、20位まで後退。バリチェロは、接触を避けようとして一時は14番手まで後退するも、13番手で1周目を終える。
緊急ピットイン後のバトンは、最速タイムを出すなど、順調なペースで走行する。しかし19周目。デビッド・クルサード(レッドブル)を激しく追っていたバトンは、8コーナーでクルサードと接触。フロントウイングを失い、再びピットイン。しかし、車体のダメージが大きく、次の周で3度目のピットインに向かい、そのままリタイアとなった。バリチェロは、前半、ジャンカルロ・フィジケラ(フォースインディア)の後ろを追う展開。22周目に、フィジケラとともに1回目のピットイン。完ぺきなピットワークにより、フィジケラの前に出て、13番手でコースに復帰した。そして後半42周目、9番手まで上がったところで、2度目のピットイン。11番手とスタートから1つ順位を上げ、前を行くフェルナンド・アロンソ(ルノー)を激しく追う。アロンソを上回るペースで走行し、終盤は0.6秒に迫ったものの抜ききれず、11位でチェッカー。ポイント獲得は果たせなかった。ルーベンス・バリチェロ (11位)「マシンのペースからいえば、今日はいいレースだった。僕のスタートはそうよかったわけではなく、ほかのドライバーもいて1周目は大混乱だった。衝突を避けることができたが、その中でいくつかポジションを落とした。フィジケラに引っかかって大幅にタイムロスしたが、1回目のピットストップのときに、チームがとてもすばらしい仕事で僕を彼の前に送り出してくれた。そこからは、マシンの感触がよく、前の集団との差を詰めていくことができた。全体として、バーレーンはとてもポジティブな週末だった。マシンはQ3に進出するのに足るだけの速さを見せ、今日のレースでのラップタイムもよかった。信頼性が高く、今シーズン3戦目を走りきれ、成功のうちに終えることができたと思う。今日このサーキットでは、長い直線でオーバーテイクするのに必要なスピードが欠けていたことが残念だ。これからの数戦を通じて、僕らはさらに進歩するだろうし、ポイント獲得へ挑戦できる自信がある」ジェンソン・バトン (リタイア)「スタートはよく、ラインを外れていくつかポジションを上げることができた。その後、5コーナーの入り口で何があったのかよくわからない。誰かがぶつかって、僕のタイヤはパンクし、ピットに入らなければならなかった。そのせいで、僕のレースは最初の周から台なしになってしまった。タイヤを交換したあとは、マシンのペースがとてもよく、バランスも満足いくものだった。今のマシンにとってすばらしいラップタイムだっただけに、1周目でポジションを落としたのが残念だ。クルサードは苦戦しているようで、僕はあっという間に彼に追いつき、8コーナー入り口でパスしようとした。彼がブレーキを踏んだとき、エイペックス手前で彼のインを突くだけの隙間があることがわかっていたから、パスしにいった。残念ながら、彼がレーシングラインに寄せてきたので、僕はどこにも行けず、減速する間もなかった。マシンのリアに大きなダメージを負い、リタイアするしかなかった。すごくいいレースになったはずだから、こういった終わり方は本当にがっかりだ。しかし、予選でトップ10に入れたこと、そして、今日のレースペースは、今週末のポジティブな面だった。これから、たくさんの新しいアップデートを予定しているバルセロナに向けて集中し、僕らはさらに前進できると信じている」ロス・ブロウン チームプリンシパル「ジェンソンはすばらしいスタートを切ったが、残念ながら、パンクでいいポジションでの争いから脱落した。しかし、彼のはじめのペースは、トップ集団にも引けをとらないものだった。ルーベンスは、フィジケラの後方でタイムをロスしたが、それがなければポイントを獲得できるだけの速さがあった。我々がセットアップ作業を続ける中、一戦ごとに予選もレースペースもよくなっている。4日間のバルセロナテストがあり、そこでメインとなる空力アップデートを評価する。ほかのチームも改良してくるのは明らかだが、我々がどこよりも大きな一歩を踏み出せることを期待している。また、新しい空力パッケージの効果を見極めるため、メノルカ島で直線を使ったテストも行う予定だ」
全文を読む