ホンダのF1エンジンは、先週の1回目のF1プレシーズンテストで2チーム合わせて957周を走行し、メルセデスとルノーよりも多くの走行距離を達成した。2019年はホンダにとってF1復帰以降5年目となり、大きな意味を持つ1年となる。今年はスクーデリア・トロ・ロッソに加えて、レッドブル・レーシングというパートナーを新たに迎え、2チーム・4台体制で臨む。
マクラーレンとの3年間のパートナーシップでは、信頼性がF1プレシーズンテストで大きな課題だった。さらに単独供給だったことで他のカスタマーよりも取得できるデータが少なく、問題への対応に時間がかかっていた。しかし、今年からレッドブル・レーシングとトロロッソの2チーム体制となったことで、信頼性への対応とデータ取りは大きく飛躍を遂げた。2019年のF1バルセロナテスト1回目では、ホンダのF1エンジンは2015年のF1復帰以降、最も多くの周回数を走行。レッドブル・レーシングとトロロッソへの2チーム供給となったことでルノー勢よりも多くの周回数を走行。メルセデスのカスタマーのレーシングポイントがトラブルに見舞われ、ウィリアムズが1.5日しか走行しなかったこともあるが、3チーム供給のメルセデスさえも上回った。ホンダのF1テクニカルディレクターを務める田辺豊治は「2019年最初のバルセロナテストの4日間は、レッドブル・トロ・ロッソ・ホンダ、アストンマーティン・レッドブル・レーシングともに順調にプログラムを消化することができました」とコメント。「スムーズに周回を重ね、多くのデータを蓄積しました。ホンダにとってはF1復帰後初めて2チームにPUを供給する体制で臨み、オペレーション面でも学びの多いテストになりました」「4日間を通してPUに大きなトラブルはなく、トロロッソが482周、レッドブルが475周を走り、ホンダとしては957周を走行しました。今回得られたデータをこの後の4日間で十分に解析し、テスト2に臨みます。来週も順調にテストを行い、万全の体制で開幕戦に臨められればと考えています」エンジン別 周回数&走行距離順位メーカーエンジン周回数走行距離1フェラーリ06414896931.295km2ホンダRA619H9574454.835km 3メルセデスM10 EQ Power+9464403.630km4ルノーE-Tech 198784087.090kmマシン別 周回数&走行距離順位チームマシン周回数走行距離 1メルセデスW106102839.550km 2フェラーリSF905982783.690km 3アルファロメオC385072360.085km 4トロロッソSTR144822243.710km 5レッドブルRB154752211.125km 6マクラーレンMCL344452071.475km 7ルノーR.S.194332015.615km 8ハースVF-193841787.520km 9レーシングポイントRP192481154.440km 10ウィリアムズFW4288409.640km