フェラーリ F10の速さの秘密は、エンジンの搭載方法に隠されていると複数のメディアが報じている。フランスのAuto HebdoとイタリアのLa Gazzetta dello Sportは、フェラーリは、F10のV8エンジンを3.5度の角度をつけて設置していると報道。マシン前部に向かって傾斜をつけるというアイデアは、1979年のアロウズA2で採用された。
31年ぶりにF1で採用されたとみられるこの処理によって、マシンの下を通過する気流を増加させて、より複雑で大型化した「ダブルディフューザ」へより多くの空気を送り込んでいるという。フェラーリのテクニカルディレクターであるアルド・コスタは「新しいフェラーリは非常に興味深い機械的ソリューションを持っている。その大半はボディワークの下に隠れている」と述べている。報道によると、この処理によってF10のラップタイムが「コンマ数秒」速くなったとしており、実際にF10はヴァレンシアで最も競争力のあるマシンだった。デザイナーのニコラス・トムバジズは「ディフューザは非常に重要だ。パフォーマンスを最大限にするため、我々はリアを改良し、各種パーツをさらに統合した」とコメント。「F10では、昨シーズンに比べて(ディフューザ)かなり大きくなっており、効率も高い」エンジン前傾設置の欠点は、マシンのリアの重心が高くなるため、ハンドリングに影響する可能性があるとされている。関連:・フェラーリ、F10を発表 - 2010年1月28日・フェラーリ F10 (主要諸元)
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