フェラーリF1のチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、初めてスプリント予選の週末スケジュールが導入される2021年のF1イギリスGPは、新構造のリアタイヤの導入も加わり、セットアップで“混乱”を生む可能性があると考えている。今週末のF1イギリスGPでは、F1史上初めて予選レースが開催され、土曜日に100km(シルバーストンでは17周の“スプリント予選”が行われ、日曜日の決勝のグリッドが決定する。
しかし、スプリント予選は、週末のタイムテームブル全体に幅広い影響を及ぼし、F1チームがレース用のセットアップを磨き上げるためのプラクティスの時間が大幅に短縮される。金曜日の午前中に通常の60分間のプラクティスセッションが行われ、午後にはスプリントレースのグリッドを決定するための通常のフォーマットでの予選が行われる。その時点でF1マシンはパルクフェルメ状態となり、基本的にパーツの交換はできなくなる。フェラーリF1のチーム代表であるマッティア・ビノットは、今週末からピレリの新構造のリアタイヤが導入されることで状況はさらに複雑化し、多くのエンジニアリング状の問題が発生する可能性があると考えている。「オーストリアでテストした新しいタイヤがシルバーストンで導入されるが、ほとんどのチームはそれについてもう少し経験を積む必要がある」とマッティア・ビノットは説明する。「予選に入る前の金曜日の朝(プラクティスセッション)だけなので、その時間はほとんどない。したがって、本当に新しいスペックで予選に入ることになる」「これは新しいフォーマットだ。金曜日の午後からパルクフェルメとなるという経験はほとんどない。それは本当にエキサイティングだ。エキサイティングなもになるだろう」「タイヤの経験が不足しており、セットアップが最適化されないため、混乱が生じる可能性があると思う。その点で、素晴らしいレースウィークエンドになると思う」F1は、スプリント予選のアイデアの主な理由の1つは、土曜日の午後を盛り上げるだけではなく、週末全体をファンにとってよりエキサイティングなものにすることであったことを明確にしている。F1のモータースポーツ マネージングディレクターであるロス・ブラウンは「スプリントだけではない。金曜日の午後に予選が行われる。したがって、金曜日にプレミアイベントがあり、土曜日に別のプライマリイベントがあり、日曜日にメインイベントがある」と語る。「週末全体でより多くのエンゲージメントを生み出すことが重要だ。土曜日にイベントを開催することは新しいであり、異なることだ」「我々の誰もそれがどのように受け入れられ、どのように受け取られるか、または、それがどのように発展するかを100パーセント分かっていない」