F1パドックで広く予想されていたように、ピレリが適切なタイヤを開発するために多大な努力をしたにもかかわらず、タイヤブランケットは2024年もスリックタイヤに残ることになった。スパで開催された今日のF1委員会で、FIA、F1組織、そしてチームが多くの重要な問題について話し合いが行われ、この決定が下された。
タイヤブランケットはその主要議題のひとつだった。2024年規則ではタイヤブランケットの使用が規定されており、これを変更するには投票と合意が必要だった。しかし、既報の通り、バーレーン、バルセロナ、シルバーストーンといったテスト会場で、プロトタイプがピットを出て数コーナーで温度が上がることを実証した一方で、F1チームはより幅広いトラックで実際に使用し、インターミディエイトからダンプトラックに移行する際の挙動をもっと知りたかったというのがコンセンサスがとられていた。2025年に向けてこの問題を再検討することが合意された。複雑なのは、同じシーズンに新しいタイヤの入札契約が始まることで、それが現職のピレリになるのか、それとも復帰したブリヂストンになるのかはまだ確定していない。しかし、2024年にはブランケットフリーのインターミディエイトを導入することが合意され、ウェットはすでに今年のモナコGPから使用されている。もう一つの重要な議論の主題はPUの均等化であり、これはライバルとの差を縮めるためにルノーエンジンのさらなる開発を許可するようアルピーヌからの要求を中心に展開した。フランスのメーカーには同情的な意見もあったとされるが、合意には至らず、この問題はパワーユニット諮問委員会でさらに検討されることになった。ウィリアムズなどが追加投資によってファクトリーのインフラを改善を支援するために、コスト上限に基づく設備投資枠を延長するという議題も議論されたが、やはり合意には達しなかった。この問題はさらなる議論のために財務諮問委員会に付託された。また、今年初めのオーストラリアGPで見られた問題を受け、スタンディングスタートについても話し合われた。レギュレーションを変更せず、FIAレースディレクターの判断に委ねることで合意した。最後に、バーレーンでの来年のプレシーズンテストが2月21~23日に行われることが決定した。