2019年のF1世界選手権に向けた2回目のF1プレシーズンテストとなる4日間のバルセロナテストが終了した。2月26日(火)から3月1日(金)の4日間にわたってスペイン・バルセロナのカタロニア・サーキットで行われた1回目のバルセロナテストは、悪天候が続いた昨年のバルセロナテストとは対照的に全日程で好天に恵まれた。
2回目のF1プレシーズンテストは、信頼性を重視した1回目とは異なり、各チームが開幕戦オーストラリアGPに向けてパフォーマンスを重視してセットアップ作業を進め、残念ながら最終日にギアボックス問題に見舞われたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を除いた全員がピレリの最も柔らかいC5タイヤでベストタイムを記録した。トップタイムを記録したのはフェラーリのセバスチャン・ベッテル。これまでのプレシーズンテスト記録を更新する1分16秒221をマーク。昨年のスペインGPの予選でルイス・ハミルトンが記録したコースレコードの1分16秒173に0.048秒まで迫った。しかし、最終日にはホイールリムの故障によってセバスチャン・ベッテルがクラッシュ、3日目には冷却系のトラブルが見つかるなど、周回数としては9番手となる339周で走行を終えている。2番手タイムを記録したのはメルセデスのルイス・ハミルトン。3日目までロングランを重視していたメルセデスだが、最終日にようやくパフォーマンスランを実施。フェラーリとの大きなパフォーマンス差を囁かれていたメルセデスだが、初日から大量の空力アップデートを投入し、W10が十分に戦えるポテンシャルを秘めていることを示した。初日には油圧系のトラブルに見舞われたものの、全チームで最多の580周を走行して信頼性の高さも示している。ルノーもまずまずのポテンシャルを示した。ニコ・ヒュルケンベルグがフェラーリとメルセデスに次ぐ1分16秒843を記録。昨年はシャシーとパワーユニットの両方で期待通りのパフォーマンスを示せなかったルノーだが、今季は両方を新設計。信頼性でもメルセデスに次ぐ528周を走り込んで、改善を示した。トロロッソ・ホンダは、今回のテストのサプライズかもしれない。ルーキーのアレクサンダー・アルボンがニコ・ヒュルケンベルグから0.039秒差、ダニール・クビアトが0.055秒差というパフォーマンスを示し、“ベスト・オブ・ザ・レスト”争いを予感させるポテンシャルを示した。マクラーレンも近年のなかでは最も有望な冬季テストを過ごした。カルロス・サインツがダニール・クビアトから0.015秒差となる1分16秒913を記録。テストでのラップタイムは参考にならないかもしれないいが、1分16秒台に入れることができたのはマクラーレンまで。決してポテンシャルが低くはないことを示した。最も残念だったのがレッドブル・ホンダ。フェラーリ、メルセデスに次ぐ3番手に位置していると予想されつつも、3日目にピエール・ガスリーが不用意なミスで大クラッシュ。最終日に旧仕様パーツを混ぜてマシンを組み立てたがギアボックストラブルが発生。マックス・フェルスタッペンがアタックラップを走ることができず、ポテンシャルがわからないまま開幕戦を迎えることになった。2019年 F1バルセロナテスト2回目 総合タイム順位ドライバーチームDayベストタイムタイヤ1セバスチャン・ベッテルフェラーリ41分16秒221C52ルイス・ハミルトンメルセデス41分16秒224C53シャルル・ルクレールフェラーリ31分16秒231C54バルテリ・ボッタスメルセデス41分16秒561C55ニコ・ヒュルケンベルグルノー41分16秒843C56アレクサンダー・アルボントロロッソ31分16秒882C57ダニール・クビアトトロロッソ41分16秒898C58カルロス・サインツマクラーレン41分16秒913C59ロマン・グロージャンハース41分17秒076C510ランド・ノリスマクラーレン31分17秒084C511ピエール・ガスリーレッドブル31分17秒091C512ダニエル・リカルドルノー41分17秒114C513キミ・ライコネンアルファロメオ41分17秒239C514ランス・ストロールレーシングポイント31分17秒556C515ケビン・マグヌッセンハース41分17秒565C516アントニオ・ジョビナッツィアルファロメオ31分17秒639C517マックス・フェルスタッペンレッドブル41分17秒709C318セルジオ・ペレスレーシングポイント41分17秒791C519ジョジ・ラッセルウィリアムズ31分18秒130C520ロバート・クビサウィリアムズ41分18秒993C5ドライバー別 周回数&走行距離順位ドライバーチーム周回数距離1ルイス・ハミルトンメルセデス3311540.805km2ケビン・マグヌッセンハース2781294.090km3ダニエル・リカルドルノー2661238.230km4カルロス・サインツマクラーレン2641228.920km5ニコ・ヒュルケンベルグルノー2621219.610km6ジョージ・ラッセルウィリアムズ2591205.645km7バルテリ・ボッタスメルセデス2491159.095km8キミ・ライコネンアルファロメオ2451140.475km9ダニール・クビアトトロロッソ2321079.960km10セバスチャン・ベッテルフェラーリ2311075.305km11アレクサンダー・アルボントロロッソ2211028.755km12ロバート・クビサウィリアムズ2201024.100km13ロマン・グロージャンハース209972.895km14ピエール・ガスリーレッドブル201935.655km15セルジオ・ペレスレーシングポイント192893.760km16ランス・ストロールレーシングポイント185861.175km17アントニオ・ジョビナッツィアルファロメオ170791.350km18シャルル・ルクレールフェラーリ168782.040km19ランド・ノリスマクラーレン164763.420km20マックス・フェルスタッペンレッドブル157730.835kmマシン別 周回数&走行距離順位チームマシン周回数走行距離1メルセデスW105802699.900km2ルノーR.S.195282457.840km3ハースVF-194872266.985km4ウィリアムズFW424792229.745km5トロロッソSTR144532108.715km6マクラーレンMCL344281992.340km7アルファロメオC384151931.825km8レッドブルRB153581666.490km9フェラーリSF903391578.045km10レーシングポイントRP193371568.735km エンジン別 周回数&走行距離順位メーカーエンジン周回数走行距離1メルセデスM10 EQ Power+13966498.380km2フェラーリ06412415776.855km3ルノーE-Tech 199564450.180km4ホンダRA619H8113775.205km
全文を読む