ルーカス・ディ・グラッシは、ピレリのテストドライバーを続けることで、チャンスが訪れた場合にF1レースに復帰できるようにドライビングの鋭さを維持しておけると考えている。元ヴァージンのドライバーであるルーカス・ディ・グラッシは、今年プジョーのスポーツカープログラムに加わる予定だったが、プジョーが撤退したことでシートを得られなかった。
F1復帰を目指しているルーカス・ディ・グラッシだが、ピレリで走行距離を稼ぐことは他のカテゴリーで走るために感覚を維持しておくためにも良いと考えている。「1年間でかなり多くの走行距離をマシンで走れることは、F1でのチャンスへの良い準備だ」とルーカス・ディ・グラッシは述べた。「F1でチャンスがなかったとしても、昨年プジョーでテストしたとき、F1カーを走らせることで、ル・マンやインディカーといった場所でチャンスがあった場合に良いコンディションを維持できることがわかった」「当初のプランは、今年プジョーでレースをして、昨年のようにピレリと開発作業を続けるというものだった。F1カーでのマイレージを稼げるのは良いことだし、状態を維持しておくことは重要だ。それにレースをしているときには得られなかったより技術的なスキルも学ぶことができた」ルーカス・ディ・グラッシは、F1だけでなく他のカテゴリーでプログラムを評価しており、F1に復帰するには予算が大きくかかわってくると認めている。「去年、2つの良いF1からのオファーがあったけど、それにはスポンサーが必要だった」とルーカス・ディ・グラッシはコメント。「F1では予算を持ち込めるドライバーがたくさんいる。彼らは優秀だけど、商業的な側面も必要なことを示している」ルーカス・ディ・グラッシは、F1以外でレースをする場合、レースに勝てるポテンシャルを秘めたマシンを手に入れたいと語る。「F1は素晴らしいシリーズだし、F1でレースをしたいけど、WECやDTM、インディカーに行ってレースに優勝できるチャンスがあれば、それもいいだろう。一番重要なのは、優勝もしくはチャンピオンを争える立場に戻ることだ」ルーカス・ディ・グラッシは、今年すでにヘレスでのGP2テストでピレリとの作業を開始しており、ピレリは、彼と元トロ・ロッソのハイメ・アルグエルスアリを擁することにより、利益を得られると考えている。「GP2カーやシミュレーターでの作業もあるので、今年はプログラムがより激しくなる。2人のドライバーがいるこで、フィードバックを2セット得られるし、ピレリにとって良いことだと思う」関連:ハイメ・アルグエルスアリ、ピレリのテストドライバーに就任