バルテリ・ボッタスは、F1復帰をかけた運命の月が始まろうとしていると明かした。35歳のフィンランド人ドライバーは昨年末にザウバーのレースシートを失い、今季はメルセデスにリザーブドライバーとして復帰。かつてルイス・ハミルトンのチームメイトとして10勝を挙げた古巣で、すべてのグランプリに帯同しながら2026年のグリッド復帰を目指している。
「常に頭の中にあるからこそ、自然とモチベーションは高く保てている」とオーストリアGPの現地で語ったボッタスは「F1に戻りたい。そのためにできる限りの努力をする。とてもシンプルなことだ」と意欲を見せた。8月で36歳となるボッタスは先日、キャデラックの市販車の助手席を撫でる写真をSNSに投稿し、話題を呼んだ。2026年にF1参入を予定している新チーム「キャデラック」との関連を示唆するものと受け取られたが、契約の有無については否定している。「このスポーツでは、契約というのはサインがなされるまでは何も確実じゃない。『近い』とも『遠い』とも言えない。何が起こるかわからないからね」と慎重な姿勢を崩さない一方で、「自分の経験値を必要とするチームは確実に存在している。だから理論的には、僕の立場は強いはずだ」と自信も見せた。F1が大幅な技術レギュレーション変更を迎える2026年は「完璧なタイミング」だと語り、「新しいマシン、新しいエンジン、タイヤも小さくなる。変数が多くて予測が難しいけど、新しいチームにとっては悪くない状況だと思う」と分析する。そんなボッタスにとって、7月はキャリアを左右する正念場だという。「間違いなく重要な月になる」と強調し、「8月はF1が夏休みに入る。つまり、7月中に話をまとめる必要がある。もうすぐ7月が始まるから、面白い1カ月になると思う」と語った。今月にはスペイン・ヘレスでメルセデスの2日間テストにも参加予定だというボッタスは、サーキットでもジムでもコンディション維持に余念がない。最近ではロードバイクに熱中し、週に何百kmも走っているそうだ。「F1で12年も走ってきたんだから、首の筋肉はそう簡単に落ちたりしないよ」と笑いながら、自身のフィジカルも健在であることをアピールした。
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