アストンマーティンF1の会長ローレンス・ストロールは、フェルナンド・アロンソが将来的にF1から退いた場合を想定し、すでに後継候補を意識していると見られている。2026年シーズン、アロンソはグリッド最年長ドライバーとなる見込みだが、現時点で引退の兆候は示していない。それでも、チームとして将来設計を始める必要があるのは明白だ。
アストンマーティンの歩みと停滞ローレンス・ストロール体制のアストンマーティンは、当初は明るいスタートを切ったものの、直近2シーズンの結果には満足していないと考えられている。セバスチャン・ベッテルの後任としてフェルナンド・アロンソを迎えた2023年、2度のワールドチャンピオンは8度の表彰台を獲得した。しかし、その年のサンパウロGP以降、アストンマーティンは一度も表彰台に立てておらず、ランス・ストロールも5シーズン連続で表彰台なしという状況が続いている。野心的な投資とドライバー戦略この12か月間、アストンマーティンは極めて野心的な動きを見せてきた。エイドリアン・ニューウェイの招聘、そして2026年からのホンダ製パワーユニットの独占使用契約は、その象徴と言える。ローレンス・ストロールは、次に投資すべき分野がドライバーラインアップであることを理解していると見られており、もしアロンソがシーズン終了後にチームを去ることになれば、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが最優先ターゲットになる可能性が高い。フェルスタッペンを巡る見解F1ドライバーマーケットについて、ジャーナリストのロナルド・フォーディングは『ジェームズ・アレン・オン・F1・ポッドキャスト』で次のように語っている。「この話題全体の中で、実はシャルル・ルクレールがとても興味深い存在だと思う。なぜなら、もしフェルナンドが辞めて、さらにルイスも辞めた場合、アストンとフェラーリの状況は、私の意見ではまったく異なるものになるからだ。ただし、それはシャルルが残留する場合に限られる」「シャルルが残れば、フェラーリには長期的に全面的に信頼できるリードドライバーがいることになる。そうなれば、若い才能を迎え入れることができる」「一方で、アストンはまったく異なる状況だ。彼らは常にビッグネームを狙ってきた。セバスチャン・ベッテルでもそうだったし、その後のフェルナンド・アロンソでもそうだった」「だから、もしフェルナンドが辞めるなら、ローレンス・ストロールのリストの次に来るのは、おそらくマックス・フェルスタッペンだと思う」「もしフェルナンドとルイスが2026年末で共に引退するなら、アストンとフェラーリが直面する問いは完全に異なるものになる」「ただし、それもシャルル・ルクレールが残留する場合に限られる。もし彼が去るなら、フェラーリにはさらに多くの疑問が生じることになるし、2027年に向けて何が起こるのか、本当にとても面白くなるだろう」説得が難しい現実ローレンス・ストロールは過去にもフェルスタッペンにアストンマーティン移籍を打診しており、その際には極めて高額な契約を提示する用意があったとされている。しかしフェルスタッペンは、次なるレギュレーション変更を前にプロジェクトへコミットすることが理にかなっていないと判断し、少なくとももう1年はレッドブルに残る決断を下した。アストンマーティンは現在、非常に難しい立場に置かれている。マシンが十分に競争力を持たなければアロンソが引退を選ぶ可能性が高まり、その一方で、その状況下ではフェルスタッペンを説得することはほぼ不可能になる。最大の障壁として残るもの仮にアストンマーティンがフェルスタッペン獲得に成功する道筋が見えた場合、ローレンス・ストロールは息子ランス・ストロールをラインアップから外すという、極めて難しい判断を迫られる可能性がある。また、フェルスタッペン自身がナンバーワンドライバーとしての明確な立場を失う状況を受け入れるかどうかも不透明だ。これまでのチームメイトたちの証言からも、彼が揺るぎないエースポジションを好んできたことは広く知られており、レッドブルがカルロス・サインツJr.を獲得候補に挙げなかった事実も、その一例とされている。アストンマーティンの構想は、極めて野心的であると同時に、大きな賭けでもある。