スクーデリア・アルファタウリのテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンが、2023年F1第16戦シンガポールGPの決勝を振り返った。15番グリッドからスタートした角田裕毅は、1周目にセルジオ・ペレス(レッドブル)との接触でサイドポッドが破損し、ラジエーターと冷却システムにも影響が出たため、無念のリタイアとなった。
一方、10番グリッドからスタートしたリアム・ローソンは、スタートで順位を落としたものの、落ち着いたレース運びでポイント圏内に返り咲くと、終盤はタイヤに苦労しながらも、後続からの攻撃をしのぎ、3戦目のレースレースで見事初ポイントを獲得。これまで角田裕毅しかポイントを獲得できていなかったチームに貴重な2ポイントをもたらした。「いつものようにシンガポールは一筋縄ではいかず、1周目で1台になってしまった」とジョディ・エギントンはコメント。「裕毅は金曜のロングランで好調な走りを見せていただけに、自分に落ち度のない接触によるダメージでリタイアとなったのは残念だった」「レースはすぐに落ち着き、リアムはハースの後方のトレインでピットウィンドウが開くのを待っていた。セーフティカーが導入されると、大半のマシンと同じようにハードコンパウンドのタイヤを選択。しかし、ヒュルケンベルグをかわしたものの、ピアストリにはかわされ、同じトレインで走行することになり、ステイアウトしていたマシンがピットインしてようやくポイント圏内に浮上した」「それ以降、リアムはタイヤマネージメントをうまくこなし、可能な場所では仕掛け、安定したラップタイムを刻んでいった。何台ものマシンを相手にディフェンスし、力強い走りでポイント圏内をキープしてF1初ポイントを獲得した」「ファエンツァとビスターの全員が、このアップデートを提供するために全力を尽くしてきた。今夜のポイント獲得は、ファクトリー、トラックサイド、ドライバーの大きな努力に報いるものだ」「とても忙しい週末だったが、我々は皆、日本を楽しみにしており、このアップデートとそれに続くエアロパーツからパフォーマンスを引き出すために次のステップに進むことを楽しみにしている」