フェルナンド・アロンソは、ルイス・ハミルトンがF1にコミットし続けていることが、現在のグリッドにいるすべてのドライバーの「モチベーション」になっていると主張している。アロンソとハミルトンは2007年にマクラーレンで1シーズンだけコンビを組んだが、関係に亀裂が生じ、その年の終わりにアロンソはチームを離れた。
その後の数年間、アロンソは競争力がなく信頼性の低いマシンと戦い続け、2018年に引退することを選択。しかし、3度目のF1ワールドチャンピオンを手にしていないアロンソは2021年に再びF1に復帰した。一方、2013年にマクラーレンからメルセデスに移籍したハミルトンは、V6ターボハイブリッドエンジン時代におけるブラックリー勢の優位性を利用して7回のF1ワールドチャンピオンとなり、ポールポジションとレース勝利数でそれまでの記録を上回った。しかし、昨年レギュレーションが見直されて以来、レッドブルがメルセデスを抑えて圧倒的な強さを見せており、ハミルトンは103勝という記録を伸ばしていない。メルセデスは最新のグラウンドエフェクトカーを使いこなすのに苦労しているが、ハミルトンは今年初め、2025年までF1にとどまる2年間の契約延長にサインした。もし過去10年間、ハミルトンが競争力の低いクルマを使っていたらすでにF1から去っていたと思うかと問われたアロンソは「言うのは難しい」とGQに語った。「僕たちは性格もモチベーションも違うからね。ルイスは競争力のあるパッケージを持っていなかった時期も、集中力と競争力を維持するためにいつも本当によくやっていた」「そのような時期は長くはなかったけど、彼は常に高いレベルのパフォーマンスを発揮していた。今、彼は最高のマシンを持っているわけではなく、レッドブルが圧倒的な強さを見せているけど、それでも彼は常に戦っている」「彼はランキング2位をかけて(セルジオ)ペレスを追いかけ、決してあきらめない。これだけ多くのタイトルを獲得しているルイスがモチベーションを保っているのを見るのは、僕たち全員のモチベーションになる」ペレスを抜いてドライバーズチャンピオンシップ2位に浮上しようというハミルトンの期待は、アメリカGPでプランク摩耗に関する技術的違反で2位失格となり、大きな打撃を受けた。メルセデスはその1週間後のメキシコシティでも2位フィニッシュを果たすまで回復したが、ブラジルでは再び低迷。今季最悪の成績でアメリカ3連戦を終えた。インテルラゴスではW14のマシンがタイヤのデグラデーションとセットアップの選択に苦しみ、ハミルトンは8位でチェッカーを受けた。メルセデスの予想外のトラブルにより、アロンソとアストンマーティンは6月以来2度目、通算8度目の表彰台に上った。2度のF1タイトル獲得経験を持つアロンソは、フェラーリに在籍していた2013年以来、最も充実したシーズンを送っており、残り2戦でランキング4位につけている。